マーケットレポート

マーケットの視点

米景気順調回復の確認、日本の追加緩和期待、円安再進行などの条件が揃い、日本株市場は本格的出直りに向かおう

・日本株市場が本格的に出直る条件が揃い、今週以降は順調な株価回復が続き、3月末までのうちに日経平均株価は1万6000円台回復を試す展開になると予想する。先週を振り返ると、3日まで今年に入って2カ月間で早くも3度目の4営業日続落となった後、一転して4~7日と今年に入って初めての4連騰を記録した。2月中は一進一退が続いて終値ベースで25日に1万5051円60銭となったものの1万5000円台は定着しなかったが、先週は6日「1万5134円75銭」、7日「1万5274円07銭」と前週末比“433.00円高”で引けて、ようやくまずは1万5000円台が定着しそうな展開となって来た。世界の主要株式市場の中で、先週の日経平均株価の上昇率は“2.92%”と、金融引き締め懸念の後退で史上最高値を更新した印SENSEXの3.79%上昇に次ぐ第2位となっている。

・先週の欧州株市場は週末にウクライナ情勢を不安視し崩れたが、それまでは概ね堅調な推移が続き、米国株市場はS&P500が4、6、7日と史上最高値を更新、NASDAQも4、5日と昨年来高値を更新、NYダウは週末連騰し「1万6452ドル72セント」と昨年末の史上最高値「1万6576ドル66セント」に再接近している。ウクライナ情勢が緊迫感を増す中で欧米株市場は堅調な推移を辿ったことで日本株市場にも安心感が広がり、為替が6、7日と1月末以来の103円/米ドル台の円安水準に戻ったこともあり、先週指摘した不動産株が急反発し、ソニー、コマツ、ファーストリテイリングなども急回復するなど、株価が大きく下押ししていたセクターや主要銘柄の反発が目立ち、マーケットムードは大きく好転している。

・この背景としては、まず、年初来、売り浴びせを続けた外国人投資家が2月第2週458億円、第3週157億円の買越額と小振りではあるが2週連続の買い越しに転じて売り一巡が確認された。一方、米FactSet Research Systemsが集計している主要国・地域の12カ月後の利益予想から算出する予想PERで日本が13.6倍と世界平均の14倍を下回り、割安感が台頭していると指摘されていた。また、このところ、国内の景気ウォッチャー調査や消費動向調査において、駆け込み需要の反動減や消費増税の影響で4月以降に関して悲観的な見方が強まっていることもあり、今週の10~11日に開催される日銀の金融政策決定会合で2月に続き追加的な緩和策を打ち出すのではとの観測が浮上していることが、不動産株の急速な出直りに繋がったようだ。

・更に、先週の7日に発表された米国の「2月の雇用統計」は、大寒波の影響が継続していることを読み込んで非農業部門雇用者数を15万人の増加としていた市場予想を上回り、“17万5000人”の増加と発表された。しかも、過去分に関しても12月を7万5000人→8万4000人、1月を11万3000人→12万9000人と若干ながらも上方修正しており、ここ数カ月の雇用統計は大寒波の影響による一時的な異常値で、米国景気は順調な回復基調を辿っているとの見方に一気に傾いている。14年の米国の実質GDP成長率に関して、3%台に乗せて更に上振れするとの強気な見通しも出ている。3月18~19日にイエレン議長就任後初めての米FOMCが開催されるが、この流れを受けて量的緩和縮小を確実に継続することが決められ、現在650億ドルとなっている月間の資産買入額を更に100億ドル減らすことになろう。

・ウクライナ情勢に対する不安は残るものの、年初来続いた米国景気への弱気な見方が一掃され、今週にもNYダウは史上最高値を更新する展開となる可能性は高い。更に、米国の量的緩和縮小が予定通りに進む一方で、今週10~11日の日銀金融決定会合で追加緩和が決定されるかどうかは微妙だが、日本が追加緩和に踏み切ることは既定路線であり、為替は一段の円安に進むことになりそうだ。現時点の見方として105~110円/米ドルへと進むのではという見方も台頭しており、ようやく日本株市場も本格的な出直り局面を迎えるものと予想する。物色動向としては、先週目立った不動産株に加え、百貨店株、そしてメガバンクなど内需関連、円安への再転換を背景にトヨタなど自動車を中心にグローバル関連が本格的に戻れば、早い時期での昨年来高値への挑戦は充分にあり得よう。個別には、「PS4」が世界的大ヒットの様相となり、1月中旬以来の1800円台を回復したソニーの株価動向に注目したい。(中島)


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