マーケットレポート

マーケットの視点

中国リスクが一気に台頭し世界株市場を直撃し日経平均株価も急落したが、短期的に好業績高配当利回り株狙いへ

・先週の世界株市場は一転、厳しい展開となった。日経平均株価は先週末まで3日続落後、週明けの17日も下落が止まらず4営業日続落となった。海外株市場も、堅調が続いていた欧米株市場が大きく崩れた。NYダウは先週1週間下げっぱなし、NASDAQも6~14日の7営業日中12日に16.15ポイント高となっただけで6営業日が下落、英FTSE100は14日まで6営業日続落、仏CAC40は14日まで4日続落、独DAXも42.29ポイント高となった11日を挟み前後2日間ずつ、合計567.37ポイントもの大幅下落となった。ようやく1万5000円台の定着が見えつつあった日経平均株価は、12日“393.72円安”、14日“488.32円安”の下げがきつく、先週末は前週末比“946.41円安”の「1万4327円66銭」で終え、17日も力弱く一進一退のまま前週末比“49.99円安”の「1万4277円67銭」で引けた。

・海外株市場が大崩れした背景は、燻り続けていた中国リスクが一転して現実的なものとして強く意識され、銅、鉄鉱石市況の急落となって現れたためだ。理財商品に絡むシャドーバンクの問題は指摘され続けてはきたものの表面化しないままで推移して来たが、理財商品の投融資先である、“石炭王”とも呼ばれた石炭採掘会社「山西聯盛能源」のトップの身柄が拘束されたことで、理財商品に対して厳しい対処をするのではという見方が台頭、同社が破綻し理財商品の債務不履行が現実化するという懸念が高まった。更に、12日に太陽光発電パネル大手の「上海超日太陽能科技」の社債利払いが不履行となったことが明らかになったこともあり、にわかに中国での金融不安が募っている。また、13日に発表された1~2月の工業生産高や小売売上高など一連の経済指標が市場予想を下回ったことで、中国の景気減速懸念も強まった。中国の港湾に在庫として存在する70万トン規模の銅を逆輸出に振り向けるのではという観測が浮上したこともあって、7000ドル/トン台を維持していたロンドンLMEの銅価格が6300ドル/トンへと3年8カ月ぶりの安値水準に急落、豪州産の鉄鉱石の国際価格も1年5カ月ぶりの安値圏に急落したことが、世界の金融市場を大きく揺るがした。銅や鉄鉱石は実需取引だけではなく金融取引にも使われているために、金融不安からの換金売りが相次いだようだ。

・また、当初は欧米株市場での下落要因とはなっていなかったウクライナ問題は、16日にクリミア半島でロシア編入の是非を問う住民投票を実施することが発表されたことで、制裁発動などロシアとの対立が深まる懸念が高まり、リスクオフの姿勢が強まったことも世界株市場に影を落とした。更に、為替も先々週には楽観ムードで105~110円/米ドルを目指すとの声もあったのが一転、先週は一気に101円/米ドル台へと円高が進んだことで、一層、日本株市場が大幅に押し下げられた。年初来の下げがきつかった不動産、メガバンク、建設などの内需株が再び年初来の安値圏に一旦は沈んでしまった。クリミア半島の住民投票の結果は96.77%がロシアへの編入に賛成という結果に終わり、これに対して米国、EUは住民投票を違法として認めず制裁発動に踏み切るとしたが、その内容はロシア、クリミア共和国の高官(EUは各々13、8人、米国は7、4人が対象)の資産凍結と、EUは渡航禁止、米国は米国民との商取引禁止という限定的なものに止まったこともあって、17日の欧米株価は急反発に転じている。

・これを受けて18日の日本株市場も5営業日ぶりの大幅上昇に転じている。しかし、指数としては比較的大幅反発となってはいるが、個別には打診買い的な値上がりが多く、先々週の本格出直りへの期待が先週に粉々に砕かれた格好となったことから暫くは不安心理が払拭されないまま、買いは打診買い的な弱さが続く一方で、何か起こればすぐ売るという状況に陥ったままに推移しそうだ。ただ、先週来強く意識され始めた中国リスクには改めて充分な注意を払う必要があるものの、先週に指摘したように日本株が本格的に出直る条件が揃いつつあることには変わりない。今週は18~19日に米FOMCが開催される。米国経済が順調な回復を辿っていることは確認されており、予定通りに量的緩和策縮小を更に100億ドル追加することを決めると予想する。このイベントを無事に通過し、中国リスクが一段と強まることがなく金融市場が落ち着きを取り戻せば、日本株市場も恐る恐るではあるが、先週急落した分を徐々に取り戻す展開となって、来週の13年度末を迎えることになろう。従って、業績面で裏付けがありながらも、先週来急落した配当利回りの高い銘柄を短期的に狙ってみることは有効かと考える。(中島)


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