マーケットレポート

マーケットの視点

大幅上昇の後、膠着展開となりそうだが、決算失望売りの中に買いチャンスも

◆前週の大幅下落分の5割を取り戻す急回復で一息ついたが、市場エネルギー不足は否めない

・大幅下落の後、先週の日本株市場は一息ついた格好だ。日経平均株価は、1週間で“556.22円高、3.98%上昇”と前週の下落分の50.4%を取り戻した。特に、16日の前日比“420.87円高”が14年では2月18日の同“450.13円高”に次ぐ上昇幅となったことが大きい。NYダウが14日に前週末比“145.49ドル高”、15日も“89.32ドル高”と続騰、大幅下落後を意識した要人発言が続いたこと、中国の14年1~3月期の実質GDP成長率が前年同期比「7.4%増」と13年10~12月期の同7.7%増からは鈍化したものの市場予想の同7.3増を上回ったことで、安心感が広がって大幅上昇となった。16日の東証1部の値上がり銘柄数1729は97年2月以降では最多、値下がり銘柄数はわずか49、変わらず24と全体の97%が上昇するという、まさに全面高だった。翌17日は反落が懸念されたが、売り買い交錯の中で前日比上昇と下落を繰り返し、結果は前日比“0.15円安”とほぼ横ばいで終わり、18日は欧米株式市場が18日のGood Friday、21日のEaster Mondayのため4連休(米国市場は3連休)となるために様子見気分で、売買代金1兆1502億円と12年12月12日以来の低水準、出来高12億3540万株は12年9月13日の12億8816万株以来の12億株台という閑散相場で同“98.74円高”と上昇を維持し、週末株価は「1万4516円27銭」と1万4500円台に乗せて終えた。

◆マーケットを意識した要人発言が株価回復を後押し、4連休を控えた欧米株市場も堅調な推移

・先々週の大幅下落のきっかけは黒田日銀総裁の強気発言による追加緩和期待の後退だが、これに対して安倍政権内からマーケットの下支えを意図するような要人発言、アクションが相次いだ。黒田総裁が、15日に安倍首相との昼食を摂りながらの会談後に「躊躇なく政策調整を行う」と発言、16日の信託大会で「異次元緩和の効果でデフレ脱却は順調に進んでおり、景気は消費増税の影響はあるが緩やかな回復基調を続けている」との見解を繰り返した。また、麻生財務相が16日午前の衆院財務金融委員会で「GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人、約130兆円の運用資金)は6月以降に動きが出て来て、それがはっきりすると外国人投資家が日本株買いに動く可能性がある」と発言したことも、マーケットの追い風として働いた。一方、先週末の欧米株式市場は、米国株市場のNYダウは週末に小反落で終えたがNASDAQとS&P500は18日まで4連騰と順調に値を戻した。これは、米国企業決算が全般的に好調なことと、16日に米FRBが発表した「ベージュブック(地区連銀経済報告)」で“大部分の地域で経済活動が拡大している”と大寒波の影響から回復したと、引き続き米景気に対する楽観的な見方を示したことが背景。一方、欧州株市場は、ウクライナ情勢の緊迫化で15日に急落したが、その後16、17日と大幅に値を戻して終えている。

◆決算発表本格化、米重要イベント前で膠着展開か、業績見通しへの失望売りは買いチャンスも

・今週は、週初めに欧州株式市場が休場、3月決算会社の決算発表が本格化、GWの直前、そして29、30日に米FOMC、5月2日に米国の「4月の雇用統計」の発表を控えていることなどで、様子見気分の強い展開になりそうだ。決算発表は、21日の安川電機、22日の日本電産、24日のキヤノン、日立建機、信越化学、25日のコマツ、ファナック、マツダ、ホンダ、デンソーの発表が特に注目される。キヤノンは14.12期決算見通しを増額修正すると伝えられており、他は15.3期を増益見通しで発表すると考えられるが、消費増税の駆け込み反動などを理由に4~6月期、上期全体を慎重に構えてコンセンサス予想を下回る精彩を欠く決算発表となることで失望を招く結果となることもあり得よう。今回も日本電産の決算説明会での永守社長のコメントに大いに注目したい。14.3期は、四半期決算発表ごとに増額修正を重ね、新分野である車載・家電関連や一般産業向けモータが想定以上に力強い立ち上りとなっていることに自信を深めている。その自信が一層強まるような発言となれば、同社株価への追い風が更に強まると同時に、電機全般に対する楽観的な見通しが広がることにもなろう。いつものことながら、新年度スタートの決算発表は慎重な見通しとなり、コンセンサス予想を下回ったことを理由に株価下落となる銘柄は多い。内容を吟味することが必要ではあるものの、得てして、その場合の株価下落に大きなチャンスがあるものだと考えたい。(中島)


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