マーケットレポート

マーケットの視点

円高気味が続くことで日本株は一進一退、業績好転・続伸株の下値拾いを

◆欧米株市場の好調の一方で円高気味の推移などで日本株市場は相変わらず低迷が続く展開

・欧米株市場が軒並み最高値水準にある中、依然として日本株市場の低迷が続いている。米国株市場は、NYダウが13日まで5営業日連騰し3日連続で史上最高値を更新して13日終値は「1万6715ドル44セント」と1万6700ドルを突破、S&P500も12、13日と約6週間ぶりに史上最高値を更新し13日のザラ場で「1902.17ポイント」と初めて1900ポイント台に乗せた。欧州株市場でも、独DAXが13日終値「9754.43ポイント」と1月17日の史上最高値を更新、英FTSE100は14日まで3連騰し、13日に2月24日の昨年来高値を更新、14日終値は「6878.49ポイント」と99年12月に記録したザラ場での史上最高値「6950.60ポイント」まであと“72.11ポイント”まで迫った。さすがに14、15日の欧米株市場は利益確定売りに押されて軟調に推移したが、週末の16日は独DAXが3日続落となった以外は上昇に転じて1週間を終えた。一方の日経平均株価は、13日こそ欧米株市場の好調に支えられザラ場高値で“314.49円高”となるなど、ほぼ1日を通じて高いままに推移し、前日比“275.92円高”と4月16日の同“420.87円高”以来の上昇幅で引けたが長続きはしない。結局は16日まで3日続落し16日は後場早々にはザラ場安値で「1万4016円49銭」と再び1万4000円割れ寸前まで値を下げ、終値は若干戻したものの前週末比“103.00円安”の「1万4096円59銭」と2週連続の下落で終えた。

◆15.3期は微増益見通しだが、消費増税の影響は想定以下、先行き円安で増額修正は必至

・日本株市場が相変わらず一進一退の低迷が続いている背景は、決算発表で大きなプラスサプライズがなかったことと、対米ドルで為替相場が4月初めに一旦は104円台に入ったが、その後は再び円高に振れ102円を挟む推移が続き、足下は101円台の円高気味の展開となっているためだ。決算に関しては、先週でほぼ発表を終えたが、17日の日経朝刊によると、金融、電力を除く東証1、2部1516社集計で全産業ベースの経常増益率は14.3期「36.1%増益」と期初から第3四半期までの公表数字を4回とも上回る結果となって着地した。15.3期に関しては「1.9%増」とかろうじて増益を維持する見通しとなっている。14.3期は売上高が「12.6%増収」と円安効果も大きく二桁増収、当期純利益は新日鉄住金やパナソニック、シャープのように構造改革による赤字脱却や減損損失解消などの効果で「73.9%増益」と大幅増益を達成し、売上高と当期純利益はリーマン・ショック前の過去最高を6年振りに更新、経常利益は“96%水準”に達したという。15.3期の経常利益は今回集計通りで終わればピーク比98%で過去最高更新とはならないが、今回発表の各社見通しは例年通りに慎重であり、海外経済が予想外に失速しない限りは増額修正され、7年振りの過去最高更新となる公算が大きい。例えば、為替想定はほぼ「100円/米ドル、135円/ユーロ」だが、対ユーロは既にこの水準を下回る円安気味で推移している。対米ドルは101円台と微妙な水準で足下の米国長期金利の想定外の低下が気になるが、米国の量的金融緩和縮小は粛々と進み、いずれは利上げ論議が開始されることを考えれば100円を上回る円高水準に進むことは考え難い。また、消費増税の影響に関しては、4、5月の経過状況から判断して反動減の落ち込みは想定ほど大きくないとの声が多い。従って、第1四半期決算が発表される7月末から8月にかけて15.3期見通しが強含みとなる見方が増えることになりそうだ。

◆米国長期金利が一段と低下、ECBの利下げ観測などで為替膠着が続き、日本株は停滞が続こう

・米国の長期金利が昨年10月の2.5%割れから昨年末に3%を上回る水準まで急上昇した後、新年に入って急落、1月末以降は2.7%前後の展開となっていたが14、15日と急落し15日には2.49%と2.5%割れとなった。米FRBが量的緩和縮小を予定通りに進めていてもマーケットは米FRBがアピールするほどには米国景気を強く見ていないことに加えて、ウクライナ情勢の緊迫化や新興国リスクの高まりを背景に、一部の投資マネーがリスク回避で債券市場に流れているためだ。欧州も次のECB理事会での利下げを示唆しており、為替が極端な円高には向かわないものの円安傾向が足踏みした状態が続きそうで、日本株市場が頭を押さえられる展開が続きそうだ。当面は、引き続き一進一退の停滞が続くことが予想されることから、今回の決算発表を踏まえて、業績好転あるいは一段の続伸が予想される企業の株価が下押しするタイミングに注目して下値拾いのスタンスで進まざるを得ないと考える。(中島)


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