マーケットレポート

マーケットの視点

冴えない動きを脱し反騰に向かう兆し、高PER銘柄、工作機械・ゼネコンに注目

◆欧米株は好調持続、新興国株も堅調、円安への反転もあり日本株市場も底打ちの兆し

・先週の欧米株市場は、NYダウが20日に一部の米小売大手の2~4月期決算が市場予想を下回る結果となったことで前日比“137.55ドル安”と反落したが、翌21日にはFOMC議事録(4月29~30日)の内容で早期利上げの記載がないことが確認されたことと、ティファニーの好決算を受けて“158.75ドル高”と1日で下落分を取り返し、予想を上回る住宅関連指標の発表などを背景に23日まで3日続伸した。NASDAQ、S&P500も3連騰、23日のS&P500は「1900.53ポイント」と8営業日ぶりに史上最高を更新し終値で初の1900ポイント突破を達成した。欧州株市場でも英FTSE100が一進一退ながらもほぼ史上最高値圏で推移し、独DAX、仏CAC40は23日まで3連騰、独DAXも8営業日ぶりに史上最高値を更新した。海外情勢は、中国とベトナムとの緊張、中国・新疆ウイグル自治区ウルムチでの爆破事件、タイの軍事クーデーターなどキナ臭い事件が勃発しているものの、一方でウクライナの緊迫状態が和らいだこともあってリスク回避の流れが後退し新興国株市場も堅調、100円/米ドル台に入っていた為替も102円/米ドル台の円安に回帰した。

・日経平均株価も、21日までは1万4000円の攻防という冴えない動きが続いたが、22日“295.62円高”、23日“124.38円高”と2日間で420円を戻し、23日のザラ場高値は「1万4528円04銭」と4月25日以来、ほぼ1カ月ぶりに1万4500円台を回復した。先週末の終値は「1万4462円17銭」、前週末比“365.58円高”と3週間ぶりの上昇で引けた。東証1部の値上がり銘柄数は22日1619銘柄(値下がり140銘柄)の89.4%構成、23日1375銘柄(値下がり323銘柄)の75.9%構成と高水準。年初来安値銘柄数が19~21日に269、199、286銘柄と下値を切り下げる銘柄が目立っていたのが22~23日は40、6銘柄と急速に収まり、逆に、年初来高値銘柄数が25、22、14銘柄から47、72銘柄へと増加に転じ、マーケット底打ちの兆しが感じられる展開となった。

◆来週に重要指標発表が多いこともあり今週は無風、5月末株価が4月末株価を上回る公算も

・米国が戦没者追悼記念日、英国がスプリング・バンク・ホリデーで26日まで3日連続休場となる。また、今週はそれほど重要な経済指標の発表はなく、来週に米国のISM指数、地区連銀経済報告(ベージュブック)、雇用統計」などのマーケットに大きな影響を与える発表が控えている。従って、地政学上の突発事件でも勃発しない限りは、5月の最終週は様子見気分の落ち着いた展開になることが予想される。そうなれば、5月の世界株市場は欧米株市場の好調を軸に新興国株市場も持ち直し、まずまずのパフォーマンスで終えることになる。日本株市場も、本年に入り4月まで4カ月連続で当月末の終値が前月末の終値を下回るというジリ貧相場が続いてきたが、5月は中旬での1万3000円台への下落の危機を乗り越え、今週末の終値が4月末の終値「1万4304円11銭」を上回り、月末株価が5カ月ぶりの上昇となる可能性がある。夏場に向けて相場の転換点となることもあり得よう。

◆「好業績・高ROE」の銘柄群を選抜、工作機械と大手ゼネコンの株価にも改めて注目

・14.3期実績及び15.3期見通しの決算発表に関しては、弊社マンスリーレポート「内藤レポート6月号」で詳細な分析を行っているので参照頂きたい(当HPには掲載いたしません)。15.3期の経常利益は、期初公表計画で一桁台前半の増益となる見通しになっているが、増額修正され、最終的には慎重予想を上回って全体で7年ぶりに過去最高を上回る可能性は高い。欧米株市場が軒並み史上最高値を更新している中で、日経平均株価はリーマン・ショック直前の高値「1万8261円98銭」(07年7月9日)に対して8割程度の水準に止まったままにある。企業業績の過去最高更新が明らかになり、日本経済にとっての悲願であるデフレ脱却の実現が現実的になれば、昨年末高値、そしてリーマン・ショック直前の高値を意識するような展開になることもあり得よう。

・物色の流れに関しては、高いROEを誇る銘柄群が注目されているようだが、内藤レポート6月号の決算分析のところで「14.3期と15.3期が2期連続で経常利益ピーク更新、連続増配、14.3期ROEが10%超」という選択基準でスクリーニングを行った銘柄群をピックアップしているので、銘柄選択の参考にして頂ければと考える(当HPには掲載いたしません)。また、23日に内閣府が発表した「5月の月例経済報告」の中で設備投資を4カ月振りに、公共投資を11カ月振りに上方修正している。機械受注高が力強い動きを示しており、工作機械メーカーの今期業績は比較的強気の見通しを発表している。大手ゼネコンの収益好調ぶりも目立っている。工作機械、大手ゼネコンの株価にも改めて注目したい。(中島)


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