マーケットレポート

マーケットの視点

今週は波乱展開もあり得るが、日本株市場は潮目が変わった可能性も

◆日経平均株価は5カ月振りに月間上昇に転じ、資金調達に対する前向き評価など潮目に変化

・日経平均株価は30日に7営業日ぶりの下落となったが、29日までの6営業日連騰は昨年12月30日までの9連騰以来の連騰記録。但し、27~29日と前日比100円未満の上昇だったことで週間ベースでは前週末比“170.21円高”に止まったが、それでも先週末の5月末株価は「1万4632円38銭」と4月末の「1万4304円11銭」を“328.27円”上回り、14年に入って初めて月間ベースでの上昇を達成した。5月の欧米株市場も、NYダウ、S&P500、独DAXが30日に史上最高値を記録し終えて“セル・イン・メイ(株は5月に売れ)”は無事に通過した。日経平均株価は30日に反落したが、TOPIX、東証2部指数、日経ジャスダック平均は30日まで7営業日連騰を続けている。米FRBの利上げが15年央までないとの観測や、29日発表の14年1~3月期・実質GDP成長率の改定値が速報値の前期比年率0.1%増に対して同1.0%減に下方修正されたこともあって、米国の長期金利が28日に2.44%前後へと急落して再び2.5%を下回り、29日2.47%、30日2.48%と2.5%割れが続き、27日に102円/米ドル台に戻していた為替が101円/米ドル台の円高へと向かったにもかかわらず、日本市場は堅調な推移が続いたことから潮目が変わったのではないかと考えられる。

・また、最近、業績好調及び株高を背景に公募増資などの積極的な資金調達を発表する企業も目立っている。しかし、従来のように、公募→EPS希薄化→株価下落というような反応ではなくて、資金調達→前向きな成長戦略を評価→株価堅調あるいは上昇へと評価が変わりつつある。27日に三井不動産が32年ぶりに大型公募増資を行って3200億円を調達すると発表したことで株価急落が予想されたが、28日の反応は前日比7.0%まで下げた後に結局は同4.7%下落に止まり、29、30日と上昇し30日終値は27日終値に対して3.6%下落と希薄化率12%に比べれば堅実な株価となっている。この点も大きな変化である。

◆米国株市場に高値警戒が強まり、重要指標の発表が相次ぐことで波乱展開もあり得る

・米国のS&P500は先週も27日に史上最高値を更新、14年1~3月期・実質GDPが下方修正となったのは大雪の影響のためで、むしろ4~6月期に再び成長が加速することを評価し、29、30日と連続して史上最高値を更新し続けた。過熱気味であることから今週の米国株市場は高値警戒感が強まるのではと予想する。今週は、2日に「5月のISM製造業景況指数」、4日に「5月のISM非製造業景況指数」、「地区連銀経済報告(ベージュブック)」、6日に「5月の雇用統計」と重要指標の発表が相次ぐことから、その発表の内容によっては為替市場、株式市場とも不安定化する可能性があるだけに、慎重に見守る必要がある。

・さすがに日本株市場も連騰の後だけに一進一退の動きになりそうだが、今回は連騰による上昇分を全く打ち消してしまうような下げはなく堅調な株価推移が続くのではないかと予想する。国内では2日に「14年1~3月の法人企業統計調査」が発表されるが、その中では設備投資計画に注目が集まりそうだ。昨今、多くの企業が業績回復によって前向きになりつつあり、研究開発を活発化させ国内の設備投資を拡大させる傾向にある。その状況が、今回の調査結果で明らかになれば、工作機械メーカーを中心に設備投資関連に対する注目が改めて高まることになるのではないかと予想する。工作機械受注の好調な推移が続き、工作機械各社は今回の決算発表において比較的強気な14年度見通しを発表していたが、マーケットからの信頼が薄く株価の反応は今一つだっただけに、本格出直りのきっかけになることもあり得よう。

◆5月の新車国内販売は堅調な結果、消費増税のマイナス影響は大きくはない可能性も

・自動車の新車販売台数が4月の前年同月比5.5%減に続き5月も同1%減程度と、比較的小幅な減少幅に終わった模様だ。軽四輪車が同5%程度の増加となったことに加えて、新車登録台数も5%減程度の減少に収まっている。4月は3月までの受注残の納入が多いことで減少率は小幅だが、5月は反動減の影響が大きくなるとの見方があり、現実に途中までは20%程度の減少で推移していたが、最終的には小幅な減少に止まったことで、やはり今回の消費増税のマイナス影響はそれほど大きくはないのではとの期待が高まる。5月の百貨店売上高の数字次第によっては確信が強まることになり、そうなれば、いよいよ14年度業績への増額修正が現実的なものになることになり、日本株市場の本格出直りの支援材料になろう。(中島)


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