マーケットレポート

マーケットの視点

過熱気味で一進一退だが上昇志向は強く、出遅れ感の強い銘柄群に注目

◆上昇一服感の中で一進一退の比較的強い展開、崩れかけた米国株市場も先週末に持ち直す

・先週の日本株市場は、上昇一服感が強い中で一進一退の展開となった。週間では前週末比“20.60円高”とかろうじて4週連続の上昇となり、週末株価は「1万5097円84銭」と2週連続して1万5000円台を維持した。13日は11、12日と欧米株市場が弱かったこともあり、前場は前日比140円前後の下落が続く厳しい展開だったが、後場に入って急速に切り返し、結局は同“124.31円高”と6営業日ぶりの陽線引けで終える力強さが戻った。東証1部の騰落レシオ(25日移動平均)は11日133.09%、12日127.61%、13日130.25%と強い過熱感があったままで、どのように解消されるかが気懸りだが、引き続き強含みのマーケット展開になろう。欧米株市場はNYダウ、S&P500、独DAXは週初めに史上最高値を更新して中盤から崩れかけたが、米国株市場は週末には持ち直して終えている。

◆国内で注目指標の発表が相次ぎ、景気上昇ムードが改めて高まりつつある

・国内指標で注目度の高い発表が続いている。9日発表の「5月の景気ウォッチャー調査」は、現状DIが3月57.9の過去最高から4月41.6に急落していたが、5月が“45.1”と早くも持ち直している。先行きDIは12月54.7→1月49.0→2月40.0→3月34.7と急落を続けていたが、4月50.3と大幅に反転、5月が“53.8”と更に上昇している。当初は消費増税の影響が強く警戒されたが、予想外に影響は軽微に止まり景気上昇ムードが一気に高まっている。また、11日に発表された「法人企業景気予想調査」では、大企業・全産業の景況判断BSI(Business・Survey・Index)が1~3月期12.7、4~6月期が前回▲9.8が▲14.6へと下方修正されたが、7~9月期が前回8.3から今回13.4へと大幅に上方修正され、10~12月期10.3と持ち直しが続く見通しとなっている。4~6月期に関しては国内の景況判断BSI(全産業)が前回▲21.3に対して今回▲22.4とほぼ横ばいなので、やはり消費増税の影響に関してはほぼ想定通りであり、回復テンポは予想外に早いと感じているようだ。14年後半以降の国内は順調な上昇基調を辿ることになりそうだ。

・また、工作機械受注の総額・内需・外需の前年同月比伸び率は、3月42・13・59%増、4月49・28・59%増であったのに対して、10日に発表された5月の速報値も24・26・23%増と好調が持続している。国内が3月までに消費増税の駆け込みがあった後で4月以降も好調な推移となっており、海外も中国向けの急回復が続き、その他のアジア向けも全般的で欧州・北米向けも好調が続いている。国内は設備投資の本格回復が寄与し、海外の増強投資も引き続き活発で工作機械各社の15.3期業績への増額期待は高い。

◆新成長戦略の骨子も固まり“日本復活”を意識する相場展開、当面は出遅れ物色が続くか

・今週の注目スケジュールは、17~18日の米国FOMCだ。昨今の米国経済指標は順調な景気回復を示すものが多いことから、波乱はないものと予想する。予定通りに量的緩和策による購入資産額450億ドルを更に100億ドル減額して350億ドルとなり、9~10月には量的緩和策が終了しよう。イエレン議長は前回まで住宅市場への懸念を訴えていたが、18日の記者会見で景気認識のトーンが変化しているかどうかが注目される。先週13日の金融政策決定会合後の黒田日銀総裁の発言に新味はなく、イラク情勢の緊迫化、原油高で一時は101円/米ドル台へと進んだ為替も円高に向かうと言うよりは102円/米ドルを挟む膠着展開が続いており、それほど為替を気にする必要もないと思われる。

・新・成長戦略に法人税率引き下げを「15年度から数年で20%台に引き下げる」と明記したことで安倍政権の本気度が確認され、ようやく“次の一手に向けて動く日本”への期待が高まることになろう。中長期的にはデフレ脱却への流れ、骨太方針での国家戦略特区法、産業競争力強化法、法人税率引き下げなど企業寄りの成長戦略の策定、東京五輪開催に向けた活性化など、“日本復活”が現実なものになって行こう。目先は、心配材料であった消費増税の影響は軽微なことが明白になりつつある。為替も102円/米ドル前後で14年度想定よりは円安気味の推移が続いており、15.3期業績が増額修整される可能性は高まっている。昨年末高値を更新する銘柄が目立つ中、日経平均株価は依然として昨年末高値からは90%台の水準に止まっていることから、出遅れ物色の流れが続こう。内需関連でゼネコンは昨年末高値を上回っているが、不動産、百貨店、証券の株価出遅れが目立つ。(中島)

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