マーケットレポート

マーケットの視点

過熱感は強いが大幅な調整下落はなく、引き続き出遅れ物色で堅調な展開へ

◆高値警戒感が強い中でも欧米株・日本株市場の好調持続、大きな調整下落はなさそう

・世界株市場全体に総じて好調な推移が続いている。日経平均株価は、騰落レシオ(25日移動平均)が上昇を続け、ついに20日に151.64%まで跳ね上がるほど高値警戒感が強いにも拘わらず、18~19日と上昇加速、週末の20日もザラ場では前日比“60.90円高”の「1万5422円06銭」まで上昇後、利食い売りに押されて結局は同“11.74円安”で終わったが、週間では“251.58円高”と5週連続の上昇となった。5週連続上昇は、13年6月17日の週から7月16日の週の5週連続上昇以来で、前回は“1903.39円高、15.00%上昇”であったのに対して、今回は“1252.83円高、8.89%上昇”で今回の方がまだ緩やかな上昇に留まっている。節目の1万5000円を突破し、なお、上昇志向が強い展開となっていることから、「持たざるリスク」が意識され始めており、過熱感はあるとはいえ、それほど大きな調整下落はなさそうだ。

・一方、海外株市場では、新興国株市場はイラク情勢や原油高が意識されて弱い展開となっていたが、欧米株市場は引き続き好調だ。米国株市場はNYダウ、S&P500指数が20日まで6営業日連続上昇かつNYダウは20日に、S&P500は18~20日と3日連続で史上最高値を更新、NASDAQ総合指数も19日に前日比“3.51ポイント安”となっただけで13日以降はほぼ一貫して上昇が続き18日に3月5日の年初来高値を更新、20日も再び更新した。欧州株市場では、独DAXが17~19日と3日続伸し10日に続いて終値を10000ポイントに乗せ、英FTSE100は20日まで4連騰で再び年初来高値に接近している。NYダウ、S&P500はほほ5カ月間、独DAXは約2カ月間に亘って大きな下落がなく上昇トレンドが続いており、NASDAQも過去1カ月で急速な戻り展開となっている。さすがに高値警戒感は強いものの堅調な推移が続きそうだ。

◆小売企業の業績観測から消費増税の影響が軽微であることへの確信が高まり安心感広がる

・先週指摘した通りに、良好な国内指標の発表が相次いでおり、国内景気への安心感が広がりつつある。特に、セブン&アイHDや高島屋の14年3~5月期決算の好調との観測記事が伝わり、消費増税の影響が予想以上に軽微に済みそうなことに対して一段と確信が高まっている。セブン&アイHDの3~5月期の営業利益は770億円強、前年同期比約5%増で第1Q(3~5月期)としては2年連続で史上最高を記録したという。とりわけ、コンビニ事業の既存店売上高は3月が前年同月比6.8%増と駆け込み需要で大きく伸びたが、4月も同0.8%増とプラスを確保、5月が同3.5%同とほぼ平常ペースに戻っている。元々、コンビニなど日常品を多く扱うところは増減の変動が少ないとの見方が多かったが、その通りであることが証明されたと同時に、基本的に消費の力強さが明らかになった。高島屋の14年3~5月期の営業利益は76億円、前年同期比25%増と好調で、15.2期通期の営業利益310億円、前期比7%増を増額修正することもあり得るとのことだ。高額品はさすがに大幅な反動減となっているが、衣料品等でカバーしている模様。月次売上高の前年同月比は3月31.7%増の後、4月13.5%減と急落したが、5月は6.5%減と持ち直しており、3~5月期の営業収益は前年同期比5%増となった模様だ。全国百貨店売上高の前年同月比伸び率は3月25.4%増の後、4月12.0%減となったが5月4.2%減と急速に持ち直しており、早ければ6月、遅くとも7月には再びプラスに転じる見通しだ。

◆今週は失望を招く発表はなさそうであり、出遅れ物色の継続で堅調な株価推移が続こう

・今週のスケジュールは、米国で住宅関連指標の発表が目立つくらいだ。23日の午前中に発表された中国の製造業購買担当者景気指数(PMI)の6月の速報値は「50.8」と5月確報値49.4より大きく改善し、昨年12月以来、6カ月振りに50を超えたことで一応は中国リスクの顕在化に歯止めがかかっている。今週発表される米国の住宅関連指標も大きな失望を招く発表はないものと予想される。従って、引き続き今週の世界株市場は総じて堅調な展開となる公算が大きい。「持たざるリスク」を解消するための買いを考えるとすれば出遅れ株物色が続くことになりそうだ。いち早く2月決算会社で第1Q決算の好調が伝えられた小売セクターで3月決算の代表企業の三越伊勢丹、昨年末高値に対して80%強の水準に止まったままの三菱地所、ホンダなど。更には、業績不安がまだあるソニー、そして今回の新・中期計画の発表内容で失望を招いて株価低迷したままのニコンあたりまで物色の手が伸びるかどうかだろう。(中島)

今週の主要スケジュール

週間スケジュール
クリックして拡大


国内株取引のリスク
株価の変動、および為替の変動等(外国株式の場合)により損失が生じるおそれがあります。
国内株取引の手数料について
国内株の手数料は多岐に渡っているため、このスペースに表示するのが難しいため、詳細は国内株の「手数料とリスクについて」でご確認ください。
株式は、クーリング・オフの対象にはなりません
詳しくは手数料とリスクについてをご覧ください。