マーケットレポート

マーケットの視点

欧米株、日本株とも高値警戒域にあるが米企業決算好調などで底堅く推移へ

◆欧米株は史上最高値・年初来高値を更新し好調、日本株も切り返して底堅い展開が続く

・先週の日経平均株価は前週が6週間ぶりの下落となったものの下値が底堅いことを確認、為替の円高傾向にも歯止めがかかり反発に転じた。週末にかけて米国の「6月の雇用統計」が予想を大きく上回ったことで欧米株市場が大幅続伸、為替が再び102円/米ドル台まで進んだこともあって、週末の日経平均株価は前週末比“342.13円高”の「1万5437円13銭」と、今年に入っては1月23日「1万5695円89銭」以来の高値水準にまで上昇した。なお、4日のTOPIXは「1285.24ポイント」と1月8日の高値「1306.23ポイント」に迫り、日経ジャスダック平均は「2189.39ポイント」と1月22日の「2187.50ポイント」を5カ月半ぶりに上回って年初来高値を更新し、07年2月27日の「2221.32ポイント」以来の高値水準まで上昇した。

・NYダウは1日から3日まで3日連続で史上最高値を更新し3日の終値は「1万7068ドル26セント」とついに1万7000ドルを突破した。S&P500も3日連続で史上最高値を更新し3日終値は「1985.44ポイント」と初の2000ポイント乗せに迫り、NASDAQも30日、1日、3日と年初来高値を更新し3日終値「4485.93ポイント」は00年3月31日の「4572.83ポイント」以来の高値水準まで戻ったことになる。独DAXも3日まで5日連騰を重ね3日終値は「10029.43ポイント」と約1カ月ぶりに史上最高値を更新し6月19日以来の10000ポイント台乗せを達成、英FTSE100も4日まで4日連騰し4日終値「6866.05ポイント」と年初来高値である5月14日「6878.49ポイント」に迫っている。

◆米「6月の雇用統計」は予想を大幅に上回り、「日銀短観」は慎重姿勢続くが底離れの結果

・米労務省が3日に発表した「6月の雇用統計」は、失業率は前月比0.2ポイント改善の「6.1%」となり、非農業部門雇用者数は市場予想の21万人増を大幅に上回る28.8万人増まで増加した。合わせて、各々、4月分28.2万人増→30.4万人増、5月分21.7万人増→22.4万人増へと上方修正された。失業率は完全雇用状態とされる5%台前半の水準が視野に入り、雇用者数の増加は既に5カ月連続して20万人以上を記録し30万人超へと水準を切り上げそうな勢いだ。米景気の回復テンポが加速しそうな展開となっており、先行き個人消費に好影響を与えることになろう。一方、米FRBは量的緩和縮小を進行中であり、従来であればこのような状況では利上げ観測が台頭し株式市場にはマイナスに働いていたが、イエレン議長が“利上げは当分先の話”という姿勢を頑なに保持していることから、株式市場にとってはむしろ追い風となっている。

・1日に発表された「日銀短観<6月調査>」の結果は、大企業・全産業の業況判断DIベースで、「最近」(足下の業況感)が3月調査時の“21”から“16”に下落したが、前回の「先行き」(3カ月後の業況感)が“11”となっていたのに対しては楽観的になっている。また、今回の「先行き」(9月頃の業況感)は“17”と上昇に転じる方向とはなっているが、予想以上に慎重な構えとなっている。業種別には、自動車が前回「先行き」“-2”が今回「最近」“13”と消費増税の影響は懸念されるほどではなくなったが、「先行き」“14”となお慎重なままだ。総じて、足下の業況感への不安は解消しているが、先行きに対する慎重姿勢は変わらぬままである。14年度の設備投資の増勢ピッチが一層、高まっていることは注目される。

◆米国企業決算の好調持続見通し、為替の膠着推移を背景に日本株市場も堅調な推移が続こう

・今週は、引き続き欧米株市場、日本株市場とも高値警戒感が強く、ひとたびマイナス材料が出れば大きく調整下落に転じる不安はあるが、国内では8日発表の「景気ウォッチャー調査」、9日発表の「工作機械受注<6月続報値>」が支援材料となって底堅い展開が続きそうだ。米国では8日にアルコアが決算発表する。トムソンロイター調査によると、米国企業S&P500集計の純利益は1~3月期の前年同期比5%増に対して4~6月期が同7%増、7~9月期同11%増、10~12月期12%増と、堅調かつ先行きアップテンポになって行く見通しだ。従って、米景気回復の加速化、アップテンポとなる業績見通し、などを背景に米国株市場は史上最高値水準にありながらも、なお堅調な推移が続きそうだ。また、このところ、日本株市場においてGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の買いが心理的安心感ともなっている。為替が、102円/米ドルを挟む小幅なボックス推移となっていることも下支えとなり、当面は日本株市場も堅調な展開が続く公算が大きい。(中島)

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