マーケットレポート

マーケットの視点

短期的な調整でも底堅い展開、再び上昇トレンドを辿る方向が期待される

◆5日続落となったものの内容的には底堅い推移、騰落レシオも大幅低下し過熱感は和らぐ

・先週は台風8号襲来騒動と通過後には真夏の猛暑となったが、日経平均株価は一足早い夏休みを迎えたようで11日まで5日続落となった。今年前半の調整色が強かった相場展開の中で4日続落は6回あったが、5日以上の続落は民主党政権が混迷を極め12年11月14日に安倍総裁との党首討論で野田首相が突然、16日に衆院解散すると表明した直前の12年11月5~13日までの7日続落以来の記録である。さすがに、5月22日から7月4日までの1カ月半の間、2日以上の続落が1度もなく“23勝9敗”というハイピッチでの上昇を重ねてきただけに、どこかで調整を必要としていたのは確かだ。今回、5日続落となった背景は、騰落レシオが“買われ過ぎ”にへばり付いたままの過熱感に対する警戒、史上最高値を更新し続けた米国株市場で利益確定売りによる大幅下落、為替が週明け早々に再び101円/米ドル台の円高へと振れたこと、10日発表の「5月の機械受注統計」が前月比19.5%減と過去最大の下落幅となったこと、10日にポルトガル国内最大銀行のバンコ・エスピリト・サント(BES)が経営不安で株価急落し欧米株市場が大幅下落となったことなど。しかし、“23勝9敗”という連騰の最中でもこの間の上昇幅・率は“1394.96円、9.93%”とそれほど極端に過熱気味とは言えない。従って、5日続落といっても、大幅に下がると買い戻される傾向が続いて5日間とも100円を下回る下落幅で、6月24日に「164.09%」まで跳ね上がっていた東証1部騰落レシオ(25日移動平均)は、11日には「107.28%」まで低下している。結局、先週末の日経平均株価は、5日続落となった割には前週末比“273.09円安”と底堅い株価推移となり「1万5164円04銭」と1万5000円台を維持している。

◆ポルトガル・大手銀行の経営不安が浮上したが影響なく、米国企業決算への期待は高まる

・欧米株市場は、史上最高値更新ペースが続いてNYダウが初の1万7000ドル台乗せ、独DAXが再び10000ポイント突破となって達成感が強まり、さすがに先週は利益確定売りが集中した。10日に表面化したポルトガル最大手銀行BESの経営不安が欧州全体に広がる可能性は小さく、株式市場への影響もほんの一瞬で終わった模様。実際に、10日のNYダウは一時、前日比“180.23ドル安”まで急落したが、終値は同“70.54ドル安”まで急速に値を戻し、翌週から本格化する決算発表への期待もあって11日は同“28.74ドル高”と上昇。週末の欧州株市場も英FTSE100が5日振りに反転するなど、軒並み上昇に転じて終えている。

・8日に発表されたアルコアの第2四半期決算は、利益率の高い下流部門の製品販売の好調が寄与しアナリスト予想を上回って純利益が1億3800万ドル(EPS0.12ドル)と前年同期の1億1900万ドル(同0.11ドル)の赤字からの黒字転換を達成した。米国企業決算は好調な滑り出しとなっており、今週は14日Cityグループ、15日インテル、JPモルガンチェース、ゴールドマン・サックス、J&J、16日イーベイ、バンク・オブ・アメリカ、17日IBM、18日GEと主要企業の発表が連日続くことから期待は高まる。

◆国内マクロ足踏みとの指摘もあるが、工作機械受注好調などをみれば再び1万5500円目指す展開も

・国内のマクロ景況感に関して、消費増税の影響は想定内に留まり大きなマイナスはないものの、「5月の機械受注統計」の結果や10日に発表されたESPフォーキャスト調査で「4~6月期・実質GDP成長率(前期比年率)」予想が前回6月6日発表の前期比“4.18%減”から今回は同“4.90%減”に下方修正されたなど、輸出回復の鈍さや消費控えを理由に足踏みを指摘する見方が出ている。しかし、消費増税の反動減を脱して7~9月期は同“2.65%増”と前回予想“2.37%増”から上方修正され、再び上昇軌道に乗ることは明らかであり、9日に発表された「6月の工作機械受注高」は総額1277億円、前年同月比34%増と4カ月連続して月間1200億円を突破、内・外需とも同34%増と好調で、内需429億円は好況の目途とされる月間400億円を昨年9、11月に続き上回り、工作機械受注高の点では設備投資に対する不安はない。今週はわが国企業の3月決算会社の決算観測が増え、比較的好調な見通しの内容が多いと予想する。従って、為替が極端な円高へと進まない限りは、日経平均株価で1万5500円を目指す展開はあり得そうだ。(中島)

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