マーケットレポート

マーケットの視点

決算好調と円安気味が日本株を支え堅調な推移が続きそう、下落すれば押し目買いを

◆欧米株大崩れの一方で、日本株市場は3週連続の上昇で1万5500円台を維持する堅調な推移

・7月最後の週となった先週は、欧米株市場が大崩れした一方で、日本株市場の堅調ぶりが目立った。特に、初の10000万ポイント突破と好調が続いた独DAXは30~1日と3日続落、31日に前日比“186.20ポイント安”、1日同“197.40ポイント安”と週末にかけて急落し1日終値は「9210.08ポイント」と史上最高値の7月3日「100029.43ポイント」から8.2%もの下落となり、10000ポイントからは一気に遠のき、英FTSE100、CAC40も1日まで3日続落した。このところ、ほぼ一本調子での上昇を続けた米国株市場も一転して調整に転じている。NYダウは31日に同“317.06ドル安”という2月3日の同“326.05ドル安”以来の大幅下落を含め1日まで4日続落、7月16日に「1万7138ドル20セント」の史上最高値を付けた後は“3勝9敗”という軟調な展開が続いている。一方、欧米株市場が軟調な中でも、日経平均株価は30日まで4営業日連騰の後、31、1日と続落したが、2日間の下落幅は“123.12円安”と小幅に止まり、先週末の株価は「1万5523円11銭」、前週末比“65.24円高”と3週連続上昇で1万5500円台を維持して終えた。

◆欧州でのデフレ懸念、米国の利上げ観測が欧米株を圧迫、日本は決算好調と円安が支えとなる

・先週は海外ではイベント盛り沢山の週となった。結果としては、地政学リスクの高まり、欧州のデフレ懸念、米国の利上げ観測が欧米株市場を圧迫した反面、14年4~6月期決算の好調、一転してのドル高・円安傾向を背景に日本株市場は堅調を保った。ガザ地区での死者1500名のパレスチナ情勢の混迷、ウクライナ問題で米欧の対ロ追加経済制裁による欧米対ロ関係の一層悪化、アルゼンチンで債務不履行問題が浮上など、地政学リスクが高まるニュースが相次いだ。また、31日にEU統計局が発表した7月のユーロ圏消費者物価指数は、前年比0.4%上昇と市場予想の同0.5%上昇を下回り、09年10月以来、ほぼ5年振りの低い伸びに止まった。13年10月以降、ECBが危険水域とする1%未満の状態が続いており、16年までに2%をやや上回る水準にするという目標からは程遠く、デフレ懸念に対する不安が強まったことが独DAXの急落につながった。

・米商務省が発表した14年4~6月期・実質GDP成長率(速報値)は、前期比年率4.0%増と市場予想の同3.0%増を大きく上回った。1~3月期の同2.1%減は大寒波による一時的なもので、13年の成長率も1.9%増から2.2%増へと上方修正され、米国経済は好調な推移が続いているという見方が一段と強まった。29、30日に開催されたFOMCでは量的緩和策縮小を決定し、証券購入額を8月以降は更に100億ドル減らして250億ドルにすると発表。同時に焦点となっているゼロ金利解除に関しては「決まった道筋はない」とゼロ金利策の継続を強調した。また、1日には「7月の雇用統計」が発表され、7月の非農業部門雇用者数は前月比20.9万人増と市場予想の22万人増を下回ったものの雇用の順調回復の目途とされる20万人を6カ月連続して上回った上、5月を5000人、6月を1万人上方修正した。米景気回復の力強さから、FRBの利上げ観測への認識が高まったことで、ドル高・円安へと進み、20日前後には101円/米ドルを上回る円高へと進んでいたのが、30日以降は一気に102円/米ドル台後半から103円/米ドル台への円安へと戻った。

◆電機大手の決算は軒並み好調、自動車各社も好調が続いており、15.3期業績の増額修正は必至

・わが国企業の14年4~6月期決算の発表は先週に主要企業の発表が集中した。13.3期決算では自動車各社の絶好調振りが目立っていたが、4~6月期に関してはソニー、パナソニック、シャープ、日立、東芝、三菱電、富士通、NECという電機大手の回復、好調振りが際立っている。電子部品大手各社も含めて、家電、FAの製品、スマホ関連や自動車関連の部品、鉄道やエレベータなどインフラ関連など、海外需要を中心に広範な分野における“本業”の好調が寄与し、わが国エレクトロニクス産業の特色であった“総合電機”の復活と呼べるような状況となってきている。しかも、かつてのような“総花的な総合”ではなくて、“選択と集中”を経た後としての“総合の強み”が復活していること注目される。一方、もう一方で全体業績の牽引役である自動車業界も実際には引き続き好調な推移が続いており、今回の4~6月期決算の結果からは、15.3期業績が増額修正される可能性が一段と高まったことが充分に確認出来たと言える。(中島)

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