マーケットレポート

マーケットの視点

波乱展開は短期間で収束、米国景気堅調は不変で円安持続、再び高値挑戦へ

◆世界株市場は大きな波乱展開となったが短期収束、週末に日本株は戻り米株市場も急反発

・先週の世界株市場は波乱展開、NYダウも日経平均株価も一気に節目を下回り、更に調整を深めるのではと心配されたが、週末にかけて戻ったことで冷静さを取り戻している。振り返ると、NYダウは22~26日の5日間続けて上下の変動幅が100ドルを超える荒っぽい高値波乱の動きとなっていた。先週に入り、米国の利上げが強く意識され、29日から10月2日まで4日続落の中で、10月1日には利益確定売りが集中して前日比“238.19ドル安”と急落し、「1万6804ドル71セント」と1万7000ドルを下回った。日経平均株価も2日まで3日続落、前日の米国株急落と為替が一気に1円以上の円高に振れたこともあって、2日に同“420.26円安”の大幅下落で「1万5661円99銭」と1万6000円の節目を下回ってしまった。

・しかし、週末の3日の日経平均株価は乱高下し、一時は前日比“102.92円安”まであったが、急落株の買い戻しや為替が再び110円/米ドルに近付く円安に振れたこともあって、後場に入って急速に立ち直り、結果的に同“46.66円高”の高値引けとなって「1万5708円65銭」で引けた。前週末比“521.21円安”の大幅下落、2週連続下落となったものの、下落に歯止めがかかったような終わり方となった。週末のNYダウは前日比“1.15ドル高”と横ばいでスタートしたが、「9月の雇用統計」が予想を大きく上回る好調な結果と発表されたことで米国景気回復の底堅さが確認され、ジワジワと上昇を続け、結局は同“208.64ドル高”と3月4日の“227.85円高”に次ぐ今年2番目の上昇幅となり、週末終値は「1万7009ドル64セント」と1万7000ドル台を回復して終えた。

・欧州株市場も2日のECB理事会後のドラギ総裁の記者会見への失望感から英FTSE100が前日比“111.13ポイント安”の「6446.39ポイント」と年初来安値を更新してしまい、独DAXも同“186.35ポイント安”、仏CAC40も同“122.60ポイント安”と軒並み大幅下落となり不安が募ったものの、週末は休場のドイツ市場を除き一様に戻し、調整は一段落となっている。

◆米国雇用統計の結果は予想を大きく上回り株高・ドル高/円安を支援、米利上げ早期化観測も

・3日に発表された米国の「9月の雇用統計」は、非農業部門雇用者数が市場予想の前月比21.5万人増加を大幅に上回り同「24.8万人」の増加となった。なおかつ7、8月を6.9万人も上方修正し、7月同24.3万人増、8月同18万人増とした。特に、8月は14.2万人増加からの大幅上方修正となって一安心。失業率に関しては、7月の6.1%から0.2ポイント低下し「5.9%」とついに6%を下回った。失業率が5%台になったのは、リーマン・ショック前の08年7月5.8%以来、6年2カ月ぶりのことだ。職探しを諦めた人が増えて労働参加率が62.7%と1978年以来の低水準となっている点の指摘もあるが、米国経済が確実に回復軌道を進んでいることが強く確認された結果である。

・これを受けて、市場参加者はFRBの利上げ再開の時期が早まるとの見方に大きく傾いている。ロイターが米プライマリーディーラー19社にヒアリングしたところ、15社が15年6月までに利上げを開始すると答えた。9月上旬では9社だったので、一気に早期利上げが意識されることになっている。債券市場では利回り上昇、為替市場でも再び一気にドル高が進み、110円/米ドル近辺までの円安水準に跳ね上がった。

◆米国株の再上昇、円安基調への再復帰などで日経平均株価は再び1万6000円超への展開を予想

・今週の日経平均株価は、先週の波乱展開を短期的な調整として通過し、再び1万6000円超への上昇に向かうと予想する。先週末3日の東証1部の騰落レシオ(25日移動平均)は「97.42%」と100%を下回り、過熱感が消えている。為替は再び110円/米ドルを上回る円安水準へと進む可能性は高い。米国企業の7~9月期決算が8日発表のアルコアを皮切りに始まる。14日にJPモルガン、ウェルズ・ファーゴ、シティG、インテル、15日にバンク・オブ・アメリカ、イーベイ、グーグル、16日にゴールドマン・サックス、IBMなどと続く。予想通りに好調な結果が発表されれば、先週末に一気に戻したNYダウが再び上昇トレンドを辿って史上最高値を更新することが予想される。そうなれば、日経平均株価も上値追いとなり、年初来高値更新を目指すような展開になることが期待される。先週の大幅な株価下落が一時的な円反発を伴ったため、自動車、電機などグローバル関連銘柄の下げが激しかったことに加え、不動産株、証券株、メガバンク株、新日鉄住金などの下落が目立っていたように見える。今週以降、これらの買い戻しが期待されよう。

(中島)

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