マーケットレポート

マーケットの視点

重要イベントを無事通過し米国波乱がなければ、円安も後押しして順調な戻り展開へ

◆先週の日経平均株価は世界の中で最大の上昇率となる猛反発だが、米国株市場の方が回復先行

・先週の日経平均株価は前週末比“759.13円高、5.22%上昇”と、世界の株式市場の中で最大の上昇率を記録した。週間ベースでは、イエレン米FRB副議長(当時)の議長指名承認委員会(13年11月14日)での発言を契機に世界的にリスクオン再開となった13年11月11日の週の“1079.12円高”以来の上昇幅となった。9月25日の高値から10月17日の安値までの15営業日で“3勝12敗”、“1841.63円、11.25%安”という強烈な調整に対して一気に鬱憤を晴らすような上昇ぶりで、特に、20日が前週末比“578.72円高”と一日としては13年6月10日の“636.67円高”以来の上昇幅となったことが大きい。ただ、先週を通じては、月曜日に急反発した後は下げ上げを繰り返し、疑心暗鬼の状況を脱することが出来ないままに推移した。

・一方、米国株市場は再び勢いを取り戻している。NYダウは、史上最高値「1万7279ドル74セント」から10月16日の「1万16117ドル24セント」まで “1162.50ドル、6.73%”の下落となって調整した後、24日まで“5勝1敗”と急反発に転じ先週末は「1万6805ドル41セント」まで戻し、下落分の“59.2%”を回復した。日経平均株価が先週末時点で下落分の“41.2%”の回復に止まったのに比べると先行ぶりが際立つ。先週末のNYダウは史上最高値から“97.3%”、S&P500は同じく“97.7%”の水準に位置しており、状況によっては今後1~2週間内にも再び史上最高値を更新する展開もありそうだ。

◆世界経済減速懸念を跳ね返し米国企業決算は好調、日本企業も好調な内容の観測記事が目立つ

・米国企業の14年7~9月期決算発表は概ね好調な内容が多い。具体的には、アップル、キャタピラー、マイクロソフト、P&Gなど、世界経済の減速懸念が強い中でグローバル展開する代表的な米国企業が軒並み予想以上の好決算を発表している。IBMなど厳しい決算となった企業もあるが、S&P500社のうち約7割が予想を上回る結果を発表しており、14年通期は上方修正される見通しにある。

・日本企業の14年4~9月期決算に関しても、総じて好調な内容を伝える観測記事が目立つ。24日にトヨタ、マツダ、富士重が4~9月期としては営業利益が過去最高になり、業績停滞が続いていた日産自も増益を確保したと日経一面が伝えた。日立は23日に4~9月期・営業利益の予想を前回1850億円から2140億円に上方修正し、4~6月期決算発表時の上方修正に続き今期に入って2度目の修正を行った。以上のように自動車、電機を中心に好調な内容が多そうだ。自動車と電機で全体の経常利益の32%を構成しており、両業界の通期見通しが上方修正され、両業界への依存度が比較的高い化学・繊維、鉄鋼なども恩恵を受けることで、予想外に15年3月期見通しが上方修正される可能性が高まっている。

・22日に決算発表した注目の日本電産の決算は、通期見通しを据え置いたことが失望感に繋がり23日の株価は前日比284円安と急落した。しかし、23日の午前中の決算説明会では永守社長の自信は深まる一方であることが確認された。従来の収益柱であったHDD用モータは売上高が伸び悩むが高付加価値へのシフトで利益率が上昇傾向にあり、新たな収益柱として期待される自動車関連、家電・商業・産業用モータは新規受注の勢いが止まらないと言う。14年3月期は毎四半期に上方修正し、今期も第1四半期に既に上方修正し毎四半期の上方修正への期待を裏切る据え置きとなったが、永守社長は「収益環境は全く変わっていない。ただ、これからはチマチマした上方修正はしない。“一本勝負”でどんとやる」と通期決算は最終的には大幅に上回る結果になりそうなことを力強く語ったことで23日の株価は175円高となり、再び上値追いの展開となりそうだ。

◆米FOMCなど重要イベントを無事通過し米国株市場波乱がなければ、順調な戻り展開が続こう

・今週は28~29日に量的緩和策の収束を告げる米FOMCが開催され、30日に米国が「14年7~9月期GDP」を発表、31日に日銀が「経済・物価情勢の展望」レポートを発表、と重要イベントが続く。これらの重要イベントを無事に通過し、米国株市場に波乱がなければ、為替が一時の乱高下から再び108円/米ドルを突破し円安気味に転じていることもあり、日本株市場も米国株市場を追い駆ける順調な戻り展開になると予想する。

(中島)

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