マーケットレポート

マーケットの視点

急速な戻りを実現したが、なお上値追いが期待され、下落は押し目買いのチャンス

◆日経平均株価は3週連続で世界トップの上昇率、NYダウ・S&P500は史上最高値を更新

・先週の日経平均株価は、前週末比“466.62円高、2.84%上昇”で、世界の主要株式市場では3週連続でトップの上昇率となった。第2位はNYダウの1.05%上昇で、世界株市場が全般的に弱含んだ中で、日米株式市場の好調ぶりが目立った。結果的に、31日の“755.56円高”、3連休明けの4日の“448.71円高”が利いている。3週間で“2347.87円高、16.16%上昇”と強烈な反転となって、先週末の株価「1万6880円38銭」は、終値ベースでは07年10月18日「1万7106円09銭」以来の高値水準。ザラ場高値では4日「1万7127円66銭」、6日「1万7045円94銭」と1万7000円突破を実現しており、終値での1万7000円台乗せも時間の問題だ。

・米国株市場も強い展開が続いている。NYダウ、S&P500とも5~7、10日と4営業日連続して史上最高値を更新するという好調ぶり。NYダウは6日に一気に1万7500ドルを突破し、週末の7日は「10月の雇用統計」が予想を下回ったこともあって前日下落歩調を辿っていたが、結局は前日比“19.46ドル高”の「1万7573ドル93セント」で終えた。NASDAQ総合指数は31日に続いて3日も「4638.91ポイント」と年初来高値を更新、00年3月29日「4644.67ポイント」以来の高値水準となった。欧州株市場は、6日のECB理事会で金融資産の追加購入で量的緩和を強める意向を示したものの、懐疑的な見方もあって、一進一退の動きとなった。

◆米雇用統計は底堅い回復、米中間選挙の結果は米株市場にプラス、予想を上回る決算も後押し

・7日発表の米国の「10月の雇用統計」では、非農業部門雇用者数が市場予想の23.5万人を下回る「21.4万人」となったが、失業率は9月の5.9%から更に改善し「5.8%」となり、底堅い回復傾向が続いている。今回、9月分を24.8万人から25.6万人に、8月分を18万人から20.3万人に上方修正しており、雇用改善、景気回復が順調なことから、一時は16年まではないとの観測が強まっていた米国の利上げに関して、再び15年半ばになるのではと言う見方が有力になっており、改めて世界の金融市場の混乱を招くものとして警戒せざるを得ない。ちなみに、米国の政策金利であるFFレートに関しては、03年6月25日~04年6月29日まで12カ月連続で1%だったものを6月30日に1.25%に上げてから06年6月29日に5.25%まで上げ、サブプライム問題が勃発したことで07年9月18日に4.75%に利下げ、その後は利下げを継続しリーマン・ショック後の08年12月16日に0.25%とし現時点まで0.25%を継続している。

・4日に行われた米中間選挙の結果は上下院とも共和党が過半を占める結果となった。政府の債務上限引き上げ期限が15年3月16日、15会計年度予算の期限が15年9月までであり、再び米国債のデフォルト懸念や政府機関の閉鎖などの危機に直面する可能性が浮上しかねないが、目先は企業寄り政策を打ち出す共和党が上下院を支配したことが米国株市場にプラスに働いている。また、米国企業の14年4~9月期決算は、決算発表直前までは世界経済減速とドル高の影響を懸念して下方修正が続き、トムソン・ロイター社が集計するS&P500ベースの純利益は前年同期比4%増まで落ちていたが、今回は4分の3が予想を上回る結果となり、同10%程度まで上方修正される好調な内容となっていることも米国株市場を支えることになろう。

◆わが国の今期業績も先行き増額期待は高く、株価急回復後の調整下落は押し目買いスタンスで

・わが国企業の14年4~9月期決算も電機、自動車を中心に予想を上回る好調な内容が目立つ。消費増税の反動減に悪天候が追い打ちをかけたことで7~9月期の国内回復は鈍い。例えば自動車は国内、中国の販売台数の未達で世界全体の販売台数を下方修正したが、米国市場の好調、円安効果でカバーし4~9月期が軒並み過去最高益を達成した。トヨタが既に通期見通しを増額修正するなど、先行き増額修正が期待される強含みな内容が多い。但し、ダイハツが営業利益を1400億円、前期比5%減から1100億円、同25%減に下方修正するなど、明暗が分かれていることに注意が必要だ。日経集計によると、14年4~9月期の経常利益は前年同期比10%増益程度、15年3月期通期は第1四半期決算発表時の前期比1%増に対して2%増程度と強含みになっている。下期の想定為替レートはほぼ105円/米ドル、135円/ユーロとなっており、現状の為替推移では、増額修正となる可能性が高い。なお、日経225ベースの予想EPSは決算発表が本格化する前は1040円前後で推移していたが、足下は1050円前後へとジワジワ上昇しており、先行き期待は大きい。株価は大幅急回復した後だけに調整下落に陥りやすいが、押し目買いのスタンスで向かいたい。

(中島)

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