マーケットレポート

マーケットの視点

世界株市場堅調、円安推移が続くことから日経平均株価1万8000円を意識する展開へ

◆米国・インドの史上最高値更新、独・中・日での連続上昇記録が相次ぎ、世界株市場は活況

・先週の世界株市場は全般に好調な推移となった。米国株市場は、引き続きNYダウ、S&P500が史上最高値を、NASDAQ総合指数が年初来高値を更新し続けた。NYダウは28日もかろうじて前日比0.49セント高の高値更新で「1万7828ドル24セント」と1万8000ドルに一段と迫り、S&P500は週末こそ同5.27ポイント安と反落したが「2067.56ポイント」と2100ポイント突破は近い。NASDAQ総合指数は28日まで6営業日上昇となり、「4791.63ポイント」と00年3月10日の史上最高値「5048.62ポイント」を射程に捉えた。また、欧州株市場でも、独DAXが急速に巻き返している。28日まで12営業日連続上昇となり、13年5月7~22日までの12営業日連続以来の記録に並んでいる。アジア株市場でも、上海総合指数が7営業日連続上昇となり28日終値「2682.835ポイント」は11年8月4日以来の高値水準、印SENSEXは28日終値で「2万8693.99ポイント」と史上最高値を更新している。

・日本株市場では、東証2部指数が28日まで8営業日連続上昇、4日連続で年初来高値を更新。日経平均株価も、25日の東証1部騰落レシオ(25日移動平均)が“145.91%”まで上昇し過熱感が高まっていることや、利益確定売りが目立ったことで26、27日と続落したが買い意欲は依然として強い。OPECが27日の総会で原油減産を見送り原油価格が急落、為替が再び118円/米ドル台後半の円安気味となったこともあり、28日終値は前日比211.35円高、前週末比102.34円高の「1万7459円85銭」で終えた。

◆原油価格の低下が止まらず夏場から4割もの下落となり、世界経済・世界株市場には好影響

・WTI原油価格は、7月までは100ドル/バレル前後を維持していたのが、8月以降に下落歩調に転じ、11月27日のOPEC総会直後に1日で10%程度もの急落となり、65ドル/バレルと、この4カ月間で4割もの下落となってしまった。発端は米国シェールオイルの生産増加の一方で、世界経済の減速傾向が強まっていることから世界的に供給過剰となっているためだ。今総会でOPECが減産見送りを強行したのは、米国に対する牽制であり、米国にとっても原油価格の下落が続けば、シェールガス・オイル開発にブレーキがかかることになりかねない。原油供給を巡ってOPEC対米国のチキンレースの様相を呈しつつある。

・原油価格の下落は、日本にとっては円安進展による輸入物価上昇のダメージを和らげ、更には黒田日銀のデフレ脱却シナリオを足踏みさせ、今回の追加緩和発動に繋がる背景にもなっている。また、米国では、ガソリン価格の低下を介することで自動車販売の好調を一層支える効果がある。停滞感が強まる新興国経済にとっても、福音となりそうだ。27日の日本株市場で海運、空運の燃料安効果、繊維、化学、ゴムなどの原材料安効果となることから、これらの業種の株価上昇に結び付いた。

◆本格的な選挙モードに突入、年初来高値を更新し1万8000円を意識、出遅れセクターに注目

・今週以降、国内では本格的な選挙モードに入る一方で、海外では1日に中国・製造業PMI指数、米国製造業ISM指数の発表、4日に欧州ECB理事会の開催、5日に米国雇用統計の発表がある。ECB理事会ではドラギ総裁が新たな量的緩和策を発表する見込みであり、21日に実施された中国の利下げに続き、日本、中国、欧州と金融緩和が強まる方向にある。原油安と合わせて世界経済の減速に歯止めをかける期待から、世界株市場への好影響は続こう。また、日米金利差は拡大傾向が強まっており、為替が円安気味に推移する公算が大きいこともあって、日経平均株価は11月14日の年初来高値「1万7490円83銭」を更新し、1万8000円を意識する展開になりそうだ。衆院選後、そして新年相場を睨んで、今後は依然として株価出遅れ感の強い海運、不動産、メガバンク、鉄鋼セクターに注目したい。

(中島)

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