マーケットレポート

マーケットの視点

日経平均株価は一気にITバブル時の2万円超えを意識する展開へ

◆日経平均株価は14年10カ月ぶりの高値水準、欧米株式市場も史上最高値更新など大活況

・欧米そして日本の株式市場はほぼ完全にリスクオンの状態で大活況の展開となった。日経平均株価は、18~20日まで3日続伸となり、19日終値の「1万8264円79銭」がリーマン・ショック直前の高値07年7月9日「1万8261円98銭」をようやく上回り、さらに20日終値は「1万8332円30銭」と、00年5月2日「1万8439円36銭」以来の14年9カ月ぶりの高値水準まで一気に駆け上がった。

・一方、欧州株式市場も、独DAXが19日「1万1001.94ポイント」と終値ベースで初の1万1000ポイント突破を実現し、20日も「1万1050.64ポイント」へと続伸、英FTSE100は昨年来高値を更新し20日終値「6915.20ポイント」は史上最高値の99年12月30日「6930.20ポイント」まであと15ポイントまで迫っている。米国株市場は、S&P500は17日終値が「2100.34ポイント」と初の2100ポイント台に乗せ、20日終値「2110.30ポイント」と再び更新、NYダウも20日終値が「1万8140ドル44セント」と12月26日「1万8053ドル71セント」の史上最高値をほぼ2カ月ぶりに更新、NASDAQ総合指数は20日まで8営業日続伸、6営業日連続で昨年来高値を更新し20日終値「4955.97ポイント」は史上最高値の00年3月10日「5048.62ポイント」まであと92.65ポイントまで迫った。

◆次の節目としてITバブル時の2万円超えを目指し、更に2万5000円が目標となる展開も

・日経平均株価の上値の目安となる今後の節目としては、1万9000円前後の水準が00年4月20日「1万8959円32銭」、同年4月19日「1万9086円62銭」、現時点から一番近い2万円台が同年4月14日「2万434円68銭」、ITバブル時の高値が同年4月12日「2万833円21銭」となっている。ITバブルは00年3月9日にNASDAQ総合指数が史上初めて5000ポイントを突破し、翌10日に5048.62ポイントのピークをつけて、その後はバブル崩壊へと墜落して行った。日経平均株価も4月12日にITバブル時高値を付けた後に坂を転げ落ち、5月26日には「1万6008円14銭」と、わずか1カ月強で“4825.07円、23%”下落した。更に下落を続け、その後、不良債権に端を発する金融危機問題が深刻化し、03年4月28日「7607円88銭」という当時としての資産バブル後最安値まで一貫して下落トレンドが続いた。

・NYダウ、S&P500、独DAXがいち早くリーマン・ショック直前の高値、ITバブル時高値を超えて史上最高値を更新し続ける一方で、日経平均株価はようやくリーマン・ショック前の高値をクリアした。今後はNASDAQ総合指数、英FTSE100とともに、ITバブル時高値への挑戦となる2万円超えに向かって進むことになる。さらに目線を上げてその上にある株価の節目を探ると、アジア通貨危機(97年7月)の1年前である96年6月26日の高値「2万2666円80銭」、そして資産バブル崩壊過程である91年10月31日「2万5222円28銭」、同年3月18日「2万7146円91銭」となっている。2万円を突破すれば、欧米株市場が軒並み史上最高値に賑わう中で、日本経済及び日本の企業業績の将来展望によっては、一気に2万5000円という大きな節目が目標となる可能性もあり得よう。

◆日本経済の短期的回復と中長期的な『脱デフレ』確認、企業業績の好調持続が押し上げる

・日本経済は、短期的には昨年4月以来の消費増税の影響を脱しつつある。今後のポイントは、わが国GDPの6割を占める個人消費と、輸出低迷と原発停止による石油・LNG輸入拡大で大幅に悪化した貿易収支の改善動向。その点、消費増税の影響からの反動増もあって、1月まで10カ月連続マイナスが続く百貨店売上高とコンビニ売上高が4月にはプラスに転じ、更には賃上げムードの高まりが消費回復を勢い付かせることになる。また、ようやく円安効果が奏効して輸出が増加傾向に転じており、原油安による石油・LNG輸入額の減少も寄与し、貿易収支は改善方向に向かって行こう。中長期的には、異次元金融緩和策の効果に加え、今後、段階的に新成長戦略が浸透し始める。更に東京五輪に向けた活性化も寄与し、悲願の『脱デフレ』が現実的なものになって来よう。そうなれば、現在0.5~1.0%まで低下したわが国の潜在成長率が再び上向きに転じることになり、“日本再評価”という認識が高まることになろう。

・企業業績に関しては、15年3月期・経常増益率は期初公表の4%程度から、最終的には6~7%程度になって7年ぶりに過去最高を更新する見通しだ。来期の16年3月期は一段の円安効果と国内景気回復などを背景に二桁増益となる見方が強まっている。更に、17年3月期は、現在低調な欧州経済や新興国経済が持ち直すことで世界経済の回復傾向が鮮明になれば、3期連続ピーク更新となる。業績拡大が続けば、各社とも一層、株主還元を強化し、利益上昇と相俟って、世界的にみて劣位にあったわが国企業の『ROE』が向上することになり、日本企業への海外からの注目度が一段と高まることになりそうだ。そのような展開になれば、資産バブル時の最高値「3万8915円87銭」は余りに遠いとしても、2万5000円は超えられない水準ではないとの見方が強まろう。いずれにしても、メガバンク、鉄鋼など業績水準に比べて低位に置かれたままにある銘柄、ゼネコン、非鉄など先行きの業績への期待が高まる中で過去最高値からの乖離の大きな銘柄などが依然として多く存在しており、日本株市場の上昇余地は充分に大きいと考える。

(中島)

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