マーケットレポート

マーケットの視点

米国でショックあったがすぐに切り返し、引き続き上昇トレンドが続こう

◆雇用統計の強い数字で米株急落したが切り返して力強い展開、日経平均株価も上昇基調継続

・世界株式市場は、6日に米国の「2月の雇用統計」が発表されるまでは好調が続いた。非農業部門雇用者数は市場予想の24万人を上回る「29.5万人」、失業率も0.2ポイント低下し「5.5%」に改善という予想以上の結果だったために米国の利上げが強く意識され、NYダウは6日に前日比“278.94ドル安”、9日の日経平均株価も先週末比“180.45円安”と急落した。しかし、週明けのNYダウは同“138.94ドル高”とすぐに切り返している。米国の利上げは既に既定路線であり、かつ米FRBがなるべくマーケットに波風を立てないように利上げに進もうとしていることを考えれば、むしろ米国経済が順調であることに重きが置かれ、深い株価調整に陥ることなく堅調なマーケット展開が続く可能性が高い。

・15年に入ってからの日経平均株価は、1月前半こそ2週続けて“253.04円安、333.57円安”と急落したが、その後は2週連続上昇し、2月2日の週が“25.89円安”の小幅安、そして先週まで4週連続上昇という上昇トレンドを続けている。週間ベースでは1月16日の週末株価から先週末までに7週間で“2106.84円、12.49%”の上昇を記録。また、年初来安値である1月14日「1万6795円96銭」に対して年初来高値となった先週末の6日「1万8971円00銭」まで“2175.04円、12.95%”の上昇となっている。一方、26日「141.41%」、27日「140.57%」まで跳ね上がっていた東証1部の騰落レシオ(25日ベース)も6日「126.68%」、9日「120.71%」へと低下し過熱感は若干やわらいでいる。

・欧州株市場の中でも独DAXは圧倒的な強さで上昇トレンドを描いている。2日まで9営業日続伸、8営業日連続で史上最高値を更新、3日は前日比“130.00ポイント安”となったが、その後9日まで4営業日連騰、3営業日連続更新。米国株市場はNYダウ、S&P500が2日に史上最高値を更新した後は一進一退だが底堅い推移を続けており、NASDAQ総合指数は2日に終値「5008.10ポイント」と、ついに史上最高値だった00年3月10日「5058.62ポイント」以来の5000ポイント台を達成している。

◆「景気ウォッチャー調査」は良好な結果、円安も継続し日経平均株価は2万円目指す展開へ

・内閣府が9日に「14年10~12月期・実質GDP」の改定値を発表した。速報値の前期比年率2.2%増から同1.5%増に下方修正され、市場予想の同2.2%増をも下回った。要因は、民間在庫の寄与度が速報値の0.2ポイントプラスから改定値で0.2ポイントマイナスに0.4ポイント低下したことだ。先行きを慎重にみて生産を抑制し在庫を取り崩したためで、企業の想定を上回って需要は堅調であり、消費増税の影響を脱して販売回復に向かっていると考えられる。すなわち、ポジティブに評価できる。また、同日に発表された「景気ウォッチャー調査」は、良好な結果であった。現状判断DIが「50.1」、先行き判断DIが「53.2」となって共に3カ月連続の上昇であり、現状判断DIは7カ月ぶりに50を上回った。

・米国の利上げは、6月16~17日のFOMCで実施される可能性が濃厚になってきた。来週の3月17~18日、4月28~29日にもFOMCは開催されるが、まず来週のFOMCで声明文中にある政策金利の先行きを示すフォワードガイダンスの表現の「利上げ開始まで“忍耐強く”待つ」から“忍耐強く”を削除することで利上げへの布石を打つだろうとの観測が強まっている。いずれにしても、マーケットに衝撃を与えず慎重に「出口戦略」へと進んで行くことになろう。結果的には、ジワジワとドル高、すなわち円安が進む可能性が高い。日本の企業業績にプラスであり、日本株市場を一層押し上げることが期待される。

・10日の日経平均株価は反発して始まった。今後、00年4月19日「1万9086円62銭」以来の1万9000円台突破は時間の問題であり、先行き15年度業績が増益かつ連続ピーク更新となる見方が強まることで、1万9000円台の値固めから2万円突破を目指す展開に進むと予想する。

(中島)

今週の主要スケジュール

週間スケジュール
クリックして拡大


国内株取引のリスク
株価の変動、および為替の変動等(外国株式の場合)により損失が生じるおそれがあります。
国内株取引の手数料について
国内株の手数料は多岐に渡っているため、このスペースに表示するのが難しいため、詳細は国内株の「手数料とリスクについて」でご確認ください。
株式は、クーリング・オフの対象にはなりません
詳しくは手数料とリスクについてをご覧ください。