マーケットレポート

マーケットの視点

企業マインドの向上と業績拡大の好循環が株高期待を一層高める方向に

◆米国株市場が一進一退の中でも、日本株市場は力強い上昇ピッチでITバブル時高値に迫る

・先週の日経平均株価は5週連続の上昇で13日終値は「1万9254円25銭」と、00年4月14日「2万434円68銭」以来、14年11カ月ぶりの高値水準まで上昇。12日が前日比“267.59円高”、13日が同“263.14円高”と連日の力強い上昇となり、特に13日はファナックが同“3135円、13.2%”もの上昇となって日経平均株価を120円強押し上げた。13日の日経朝刊に掲載された、稲葉社長の「4月に株主との対話窓口となる部署を設け、増配や自社株買いを検討する」とのコメントに大きく反応した。決算説明会を開催しないなどの消極的なIR活動を方針転換し、配当性向を現在の30%前後から50%程度に引き上げるのではとの期待から急騰した。SQ算出日でもあり、13日の東証1部の出来高31億9873万株は日銀が追加金融緩和を決定した14年11月3日直後の14年11月5日34億5715万株(11月4日は52億898万株)以来、売買代金4兆3072億円も14年11月4日5兆4304億円以来の高い水準を記録した。

・先週の米国株市場は、ドル高による米国企業業績悪化やFRBの利上げへの懸念で10日にNYダウが前日比“332.78ドル安”と今年最大の下げとなるなど一進一退の動き。欧州株市場は、ECBの国債買入開始でユーロ圏の国債利回りが軒並み過去最低となり、ユーロ売りが加速し1.056ユーロ/米ドルと12年振りのユーロ安水準となったことがVW、BMWなど独自動車の業績向上を促すと独DAXが前日比“305.61ポイント高”と急騰、週末も大幅高となって13日終値が「1万1901.61ポイント」と一気に1万1900ポイントを突破し、予想以上に早いテンポで1万2000台に迫り、仏CAC40も「5010.46ポイント」と08年5月30日「5014.28ポイント」以来の5000ポイント突破となり好調が続いている。

◆国内経済指標の好転を示す内容の発表が続き、消費マインド・企業マインドの向上を確認

・日本株市場は、海外株式市場や為替の変動に大きく左右されない上昇トレンドを辿り始めており、更に株価上昇を後押しするような国内経済指標の好調な内容が目立っている。先週発表された「2月の景気ウォッチャー調査」に続き12日に発表された「2月の消費者態度指数」も良好な結果だった。2月は前月比1.6ポイント上昇の「40.7」と3カ月連続の前月比上昇。しかも、前年同月比ベースでは13年12月以来、14カ月振りの上昇に転じている。内閣府の基調判断も「下げ止まり」から「持ち直しの動きがみられる」に上方修正しており、消費マインドは確実に上向きに転じている。項目の中で、「耐久消費財の買い時判断」が3カ月連続上昇で前月比上昇幅が12月0.9、1月1.0、2月2.1のポイント上昇と拡大傾向にあり、前年同月比では6.6%上昇と大幅に上昇している。昨年4月以降、家電商品などの販売が大幅に落ち込んだままだったのに対して、今後は急回復に転じる可能性が高まっている。賃上げ交渉の最大の焦点だったトヨタが過去最大のベースアップで妥結するなど、新年度の賃上げに関しては軒並み昨年度を上回る金額となっており、消費マインドを一層、刺激することへ期待は高まる。

・12日発表の「法人企業景気予測調査(15年1~3月期)」で1年に1度、利益配分に関する調査を行うが、今回、大企業全産業の「設備投資」が58.9%→60.3%と「内部留保」(60.6%→56.1%)を抜いて7年ぶりにトップとなり、製造業の「設備投資」も65.9%→69.7%へと大幅に上昇した。これは、企業が内部留保から成長投資へと前向きになり始めたことを表している。一方、収益環境は、国内需要は消費増税の反動増の回復が予想され、消費マインドの向上、訪日客の急増傾向が一層押し上げる。外需は円安基調の継続に加え世界経済が新興国と欧州の不振から立ち直り、16年以降は本格回復に転じる見通しだ。企業業績は、15年度以降も増収増益基調が継続し、14年度以降、連続過去最高更新が続くことが予想される。今後、『業績拡大・企業マインド向上』の好循環が株高期待を一層高めることになろう。

(中島)

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