マーケットレポート

マーケットの視点

日本企業の“上昇志向”を評価する買いが継続、出遅れセクターに注目

◆日本株市場の上昇が続き今週にも日経平均株価は2万円突破へ、欧米の株式市場も好調持続

・日本株市場の上昇が止まらない。先週の日経平均株価は6週連続の上昇で20日終値は「1万9560円22銭」と、00年4月14日「2万434円68銭」以来の2万円台が迫って来た。今週は国内外とも波乱要因になりそうな経済指標の発表やイベントがないことから、順調なマーケットトレンドが予想され、14年11カ月ぶりの2万台乗せが実現する可能性が高い。依然として期末配当を未定としたままの会社が、今週、増配を発表することによって、マーケットが一段と押し上げられることになりそうだ。但し、今週末の27日が配当等の権利落ち日になり、現時点での試算では権利落ち修正額は110円程度と過去最高になる。27日の権利落ち分の約110円を埋めて2万円台を維持することが出来るどうかが焦点。

・先週の世界株式市場は上昇ムードが高まった。追加金融緩和への期待が高まっている上海総合指数が8営業日連騰で先週1週間では7.25%もの上昇となり、20日終値は「3617.318ポイント」と08年5月19日以来の3600ポイント突破。その前日18日「3624.233ポイント」以来の高値水準。欧州株市場も好調で、英FTSE100が5連騰で4.18%上昇。ユーロ安が独自動車メーカーの業績を押し上げると期待される独DAXが16日に前週末比266.11ポイント高の「1万2167.72ポイント」と一気に初の1万2000ポイント突破を実現。17~19日は急騰後の利食い売りに押されて3日続落したが、20日終値は「1万2039.37ポイント」と大台を復活して引けている。

・米国株市場はドル高と利上げ早期化への懸念に揺れていたが、持ち直しに転じている。NYダウは上昇と下落を繰り返しながらも20日終値は「1万8127ドル65セント」と大台乗せで終わり、今週にも3月2日の史上最高値「1万8288ドル63セント」を更新しそうだ。NASDAQ総合指数は5連騰で20日終値は「5026.418ポイント」と約3週間ぶりに5000ポイント台に乗せて引け、今週は史上最高値の00年3月10日「5048.62ポイント」の更新に再チャレンジする。

◆日本企業の上昇志向を評価する買い、鉄鋼・非鉄、海運、不動産、工作機械は出遅れ目立つ

・日経平均株価が2万円を突破するのは時間の問題となってきている。これまで株価変動の大きな要因の一つであった為替が120円/米ドル台が定着しつつあることの心理的安心感は大きい。ただ、このところの日経平均株価は、為替変動や欧米株式市場に大きく左右されることなく、独自に堅調な上昇トレンドを辿り始めている。先週のファナックに続き、今週早々も大きな牽引役になっているのが、TDKのROE10%目標やSCREENの2円増配の発表など、企業の上昇志向を評価する買いである。

・日本企業は幾度もの試練に見舞われ、韓国企業に追い抜かれたりもしたが、ようやく自信を取り戻し始めている。事業展開の面では、国内の設備増強や新製品開発の強化、そして海外有力企業に対するM&Aの急増など成長投資への意欲が高まっている。更に、今年の春闘では軒並み過去最高の賃上げを実現し、来春の新人採用人数を急増させるなど前向きの姿勢が強まり、縮小均衡で老齢化しかけていた日本企業が次々と“若さ”を取り戻しているような勢いになって来ている。昨今の日本株市場の堅調ぶりは、そのような日本企業の上昇志向に対する評価の買いが主因であり、そのような動きは今後一段と強まる可能性が高い。

・自動車、電機などのグローバル関連業種のみならず、内需関連も相当な株価上昇を実現している中で、まだ上昇テンポが鈍い業種群を考えてみる。足下の世界経済が停滞していることから商品市況が低調であり、この点、鉄鋼や非鉄関連の銘柄に株価出遅れが目立つ。原油安効果に先行きの世界経済持ち直しで業績回復基調が続く海運株の上昇余地も大きそうだ。地価が明確に下げ止まり、オフィス賃料の引き上げが期待される不動産株も再上昇初期と考えられる。受注好調な割には工作機械関連の評価は低いなど。

(中島)

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