マーケットレポート

マーケットの視点

振れの大きな相場展開となりそうだが、下押し局面での買いを考えたい

◆欧米株・日本株は乱高下で横ばい、原油価格下げ止まりなどで新興国株の好調が目立った

・先週の世界株式市場は、欧米株・日本株は乱高下の中でどうにか横ばいを維持し、一方で新興国株は総じて上昇が目立つ展開となった。欧米株は週初めに持ち直しかけたが31日に急落、米国株は1日も下落した。米国の「3月の雇用統計」の発表待ちで様子見気分が強く、グッド・フライデー直前の2日は下げ止まり上昇して終えている。新興国株は、週間でロシアRTS8.60%、ブラジル・ボベスパ6.05%、上海総合指数4.68%の上昇など好調な展開。原油価格がWTI先物価格ベースで50ドル/バレル前後に落ち着いていることから資源国への安心感が戻り、中国の追加利下げ期待で上海総合指数は3月24日までの10営業日連騰後も26~27、30日、そして1~3日と3連騰を繰り返した。

・日経平均株価は週初めの30日に持ち直し、31日も前日の欧米株上昇や円安推移を受けて開始早々は前日比“195.85円高”のザラ場高値「1万9607円25銭」と1万9600円台を回復したが、その後は下げ続け、大引けにかけては海外勢や先物の大口の売りに押されて急落、終値は前日比“204.41円安”の安値引けで1日の値幅は“400.26円”に達した。4月1日は朝方発表された「日銀短観(3月調査)」の結果が予想外に弱い結果だったこともあってほぼ終日乱高下の展開となり、ザラ場安値で同“279.04円安”の「1万8927円95銭」と3月12日以来の1万9000円割れとなったが、最終的には前日比“172.15円安”の「1万9034円84銭」と大台を維持して引けた。しかし、そのままズルズルと下げるような感じではなく、2日は前日の米国株安と円高気味にも拘わらず同“277.95円高”、3日も同“122.29円高”と反発に転じた。3日終値は前週末比“149.45円高”の「1万9435円08銭」と、週末高値引けで終わった。

◆米国の雇用統計は大きく予想を下回り、米国企業業績も下方修正が続き1~3月期は減益に

・欧米株休場の中で発表された米国の「3月の雇用統計」は市場予想を大幅に下回った。非農業部門雇用者数は、市場予想の前月比25万人増に対し同「12.6万人増」と半分の数字で、失業率は市場予想と同じ5.5%で前月比横ばい。更に、1月を23.9万人→20.1万人、2月を29.5万人→26.4万人へと下方修正した。業種別では、原油安の影響でシェール開発関連の鉱業、住宅市場の回復が緩慢なことで建設業の採用不振が響いたようだ。結果的に、FRBの6月利上げ観測が後退しドル高が反転することは米国株にプラスだが、それを通り越して景気回復の足踏みへの懸念が強まり下落要因になりそうだ。

・米国企業業績見通しにも暗雲が垂れ込めかけている。トムソン・ロイター調査のS&P500社集計で15年1~3月期EPS予想は昨年10月に前年同期比11.5%増だったが、1月に同5%増まで下方修正され、更に4月2日時点で同2.8%減と減益となっている。業種別では原油安でエネルギーが同64%減と厳しく、ドル高の影響によるグローバル関連の下方修正も響いている。しかし、米国企業業績は、常に決算発表直前にアナリスト予想が慎重になり、結果的には概ね予想を上回る。また、業績の厳しさはマーケットに既に織り込んでいると考えられ、今週以降の決算発表で株価が大きく下押すとは考え難い。

◆振れの大きな相場展開が続くが下値は限定的と考えられ、買いそびれ銘柄の買いスタンスを

・欧米株式市場が連休明けとなること、米国の雇用統計への反応、米日決算発表への警戒、黒田日銀総裁の記者会見、FRB議事録の発表もあって、今週も振れの大きな相場展開となりそうだ。しかし、下値は限定的と考える。理由は、まず4月以降の国内経済指標は消費増税マイナスからの反動増で比較的良好な数字の発表が期待される。次に、4月の最終週から始まるわが国企業の決算発表は例年通り慎重な計画発表となろうが、自信が復活している企業が多いことから大きな失望を誘うようなことはないと予想する。従って、むしろ下落局面では買いそびれた銘柄を仕込む構えで行きたいところだ。

(中島)

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