マーケットレポート

マーケットの視点

海外の不安要因は払拭され、国内は好転要因が続くことで堅調なマーケット展開へ

◆先週末は大きく崩れかけたが、週明けの日本株は粘り腰から持ち直し、欧米株は大幅反発

・日経平均株価は10日に一時2万円を突破した後、16日まで利食い売りと押し目買いが交錯し5営業日連続で100円未満の騰落幅が続く膠着展開となった。しかし、15日に米格付け会社S&Pがギリシャ国債の格付けを「CCC+」に1段階下げ、ギリシャ国債が急落したことからデフォルト問題が再燃し、欧州株式市場が大幅下落した。これを受けて先週末の日経平均株価は前日比“232.89円安”と久々に大幅安となった。また、米国の1~3月期の実質GDP成長率が前期比年率2%を下回る低成長になることを不安視する見方も台頭している。17日には独DAXが前日比“310.16ポイント安”と大幅続落、NYダウも同“279.47ドル安”と欧米株市場が急落し、為替も円高気味に傾いたことで週明けの日本株市場の軟調が予想された。

・しかし、週明け20日の日経平均株価は開始早々こそ前週末比“178.65円安”と急落して始まったが、すぐに持ち直してプラス圏まで浮上、後場には同“72.98円高”まで盛り返す場面もあり、その後は堅調に推移していた上海総合指数が軟調に転じたことや、為替が円高に傾いたことで再び売りが膨み下落に転じた。それでも20日終値は同“18.39円安”の小幅安に踏み止まり「1万9634円49銭」で引け、海外情勢の不安が広がった割には比較的強いマーケット展開が続いていると言える。

・更に、週明けの欧米株式市場は既に大幅反転している。要因は、19日に中国人民銀行が預金準備率を19.5%から18.5%に1ポイント引き下げ20日から実施することを発表したこと、米国企業決算が予想を上回る発表が相次いでいることなど。20日のNYダウは前週末比“208.63ドル高”の「1万8034ドル93セント」と再び大台を回復した。また、欧州株市場でも、中国の追加緩和による世界経済への底打ち期待から、独DAXが同“203.21ポイント高”、英FTSE100が同“57.50ポイント高”、仏CAC40が同“44.33ポイント高”と軒並み大幅反発に転じている。先週末にかけて暗転しかけた欧米株式市場が急速に持ち直していることも、日本株の大きな支援材料になろう。

◆米国の利上げ実施も大きく後退し海外要因は比較的安定、国内は好転要因が多く出現しそう

・14日にIMFが発表した世界経済予測では、世界全体は15年3.5%成長、16年3.8%成長と1月予測に比べて16年を0.1ポイント上方修正。最大の牽引役である米国は、足下の低調を映して15年を0.5ポイント、16年を0.2ポイント下方修正して15、16年とも3.1%成長とし、原油安を受けてロシア、ブラジルを大幅下方修正した。一方、欧州を上方修正し、日本も原油安の寄与で15、16年とも0.4ポイント上方修正し、15年1.0%成長、16年1.2%成長としたことで、世界全体では前回予測をほぼ据え置いた格好となっている。しかし、新興国経済の停滞が響き、世界全体での3%台の成長率は低い方だ。日本に関しては、1月に消費増税の影響が意外と大きいとの判断から下方修正されたが、最近発表の国内経済指標に表れているように回復過程に入っており、4月以降は一段と上向きに転じることが期待されよう。

・これまで何度も株式市場を揺るがせて来た米国の利上げについては、1~3月期GDP成長率の弱含み、IMFによる米国成長率の下方修正などの点からも、6月実施はほとんどないと予想されている。現時点では、12月実施の確率がようやく50%を上回る程度へと大きく後退している。ギリシャ債務問題は厳しい情勢が続くが、産油国の経済に大きく影響を与える原油価格は上昇に転じており、不透明要因の一つであった中国経済については追加緩和に踏み切ったことで、海外要因に関しては全般的に安心感が広がる傾向にあると言えそうだ。一方、国内は、消費増税の影響の反動増が大きく現れることもあって、4月以降の経済指標は好転を示すものが多くなりそうだ。決算に関しても慎重な期初発表から徐々に増額修正されることになろう。日経平均株価は下値固めから再び2万円超を目指す展開になる可能性は高いと予想する。

(中島)

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