マーケットレポート

マーケットの視点

今週以降は日経平均2万円台を固め、まずはITバブル時高値チャレンジへ

◆決算好調、国内マクロ指標の好転で日経平均株価は6連騰となりITバブル時高値が視野に

・日経平均株価は8~13日まで4連騰、1日おいて15~22日まで6連騰を記録20日以降は3日連続で年初来高値を更新して22日終値「2万264円41銭」は4月14日「2万434円68銭」以来の高値水準で、ITバブル時の高値4月12日「2万833円21銭」がいよいよ視野に入って来た。今回の上昇は、15.3期決算発表の結果が良好なことから業績見通しに対する安心感と更なる拡大への期待が広がり、海外の長期投資家の買い意欲が強まっていることに加えて、米国株の好調、世界的に原油価格や金利情勢が落ち着き、為替も円安傾向が強まった、などが背景。21~22日の日銀金融政策決定会合後の黒田日銀総裁の記者会見で追加金融緩和が発表されるのでは、という思惑もあったようだ。

・また、このところ発表される国内のマクロ指標にも明るさが広がっていることも日本株を支えている。18日に発表された「14年1~3月期の機械受注統計」は、船舶・電力を除く民需の受注額が前期比6.3%増と08年7~9月期以来の高い伸びになった。国内の設備投資回復が鈍いと言われ続けてきたが、いよいよ回復の兆しが強まりつつある。国内景気が本格回復に転じた後に景気上昇トレンドが持続するためには、国内の設備投資が活発化し大型化する必要がある。この点、先行きへの期待が高まる統計結果だと言える。なお、工作機械大手オークマの決算説明会では、日本工作機械工業会の会長でもある花木社長が「国内の工作機械受注の今の勢いは本物で、特に中小企業が将来に対して自信を持ち始めている」と強気の発言をしたのが印象的だった。15年の工作機械受注高は、外需が2年連続で過去最高を更新する見通しであり、内需が予想以上の活況となれば、受注総額が8年ぶりに史上最高となる可能性が高まる。

・20日に内閣府が発表した「14年1~3月期のGDP速報値」は、在庫の影響が大きいものの実質ベース・季節調整値で前期比0.6%増、年率換算2.4%増と市場予想の同1.5%増を上回った。項目別では、個人消費が前期比年率換算0.4%増と株高や賃上げの浸透が寄与し3四半期連続プラスと堅調、輸出は北米向け好調が牽引し同2.4%増と3四半期連続プラス、住宅投資が同1.8%増と4四半期ぶりのプラスとなって消費増税後の反動減の影響を脱し、設備投資が同0.4%増と4四半期ぶりのプラスに転じた。名目ベースは前期比1.9%増、年率換算7.7%増と消費税率引き上げ効果が大きいとはいえ、名目ベースの伸びが実質ベースの伸びを大きく上回っていることは悲願の『デフレ脱却』に向けて良い傾向だ。

◆日本株への買い意欲は強く16.3期見通しの意外な強気見通しも後押しし、評価は更に高まろう

・今週も堅調なマーケット展開となりそうだ。22日まで4+6連騰を続けただけに、一旦は調整局面もありそうだが、あったとしてもそれほど大きく下押しすることは考え難い。日経平均株価は2万円台を値固めし、ITバブル時高値チャレンジへと進む可能性が高いと予想する。22日の展開を振り返ると、日銀の追加緩和の不発で下げるとの見方から前場は売り優勢となったが、後場は一気に上昇に転じ、記者会見での黒田総裁の「追加緩和は今必要ない」との発言後も上昇ピッチを高めた。日本経済は着実に改善していると強調し、景気判断を「緩やかな回復基調」から「緩やかな回復」へと上方修正したことを評価したためで、むしろ買い意欲の強さが目立った。

・一方、日経の決算集計の結果、経常利益(金融を除く全産業)は15.3期の前期比5.9%増から16.3期は同8.7%増と増益率が高まる計画となった。原油価格急落による在庫評価での石油会社各社の大幅回復やソニーの収益V字回復の寄与もあるが、円安効果の大幅縮小や固定費負担の増加などの割には期初計画としては意外に強気という印象が強い。多くの企業が業績の先行きに自信を持っていることの現れである。株主還元を拡大する意欲も強く、国内外ともに日本株への評価は一段と高まることになろう。

(中島)

今週の主要スケジュール

週間スケジュール
クリックして拡大


国内株取引のリスク
株価の変動、および為替の変動等(外国株式の場合)により損失が生じるおそれがあります。
国内株取引の手数料について
国内株の手数料は多岐に渡っているため、このスペースに表示するのが難しいため、詳細は国内株の「手数料とリスクについて」でご確認ください。
株式は、クーリング・オフの対象にはなりません
詳しくは手数料とリスクについてをご覧ください。