マーケットレポート

マーケットの視点

国内要因好転への期待は大きく、外的要因のショック安は引き続き買いチャンスに

◆マーケットは大揺れしたが日本株の底堅さを確認、外的要因のショック安は買いチャンス

・ギリシャ債務問題でマーケットは大揺れした。日経平均株価は、ギリシャがEUの提案を拒絶しIMFへの返済が不可能となったことで週明けの29日に前週末比“596.20円安”と今年最大の下げ幅となったが、すぐ切り返して4連騰の“429.84円高”と72%戻した。今週明けも5日に行われたギリシャの国民投票の結果が大方の予想に反し反対61.31%/賛成38.69%の結果に終わったショックで6日に同“427.67円安”の今年4番目の下げで1週間前のデジャブとなったが、欧米株市場がそれほど大幅な下落にならなかったこともあって7日には“264.47円高”と急反発。この間、一度も大台を割り込まずに2万円台を維持したことで、改めて日本株の底堅さを確認した格好となっている。ギリシャ問題の先行きは依然として不透明だが、先週発表された「日銀短観」や、7月下旬以降の4~6月期決算発表など国内は好転要因が多い。従って、外的要因によるショック安があれば、引き続き買いチャンスと言えそうだ。

・為替に関しては、さすがに対ユーロが6円超のユーロ安・円高になったものの、対米ドルは2円強の円高に止まった。対ユーロの水準も3月中旬に127円/ユーロ台までユーロ安が進んでいたのが6月に入って141円/ユーロまで戻り、その後の再ユーロ安だが、135円/ユーロ台に踏み止まっている。対米ドルは、米利上げが意識されている一方で日銀の追加緩和への思惑もあって一気に円高に進むような感じではなく、再び円安に振れるような状況にある。ギリシャ不安が金融市場を揺らしたとはいえ、現在の為替水準であれば、わが国企業の16.3期の為替想定が115~120円/米ドル・125~130円/ユーロで115円/米ドル・125円/ユーロが多いことからすれば、業績見通しに対する安心感は高い。

◆ギリシャ問題の解決は容易ではなく時間はかかるが、極端にひどい状況にはならないのでは

・ギリシャ問題の先行きは予測し難いが、今回のマーケットの反応から判断すれば、極端にひどい状況にはならないと考えられる。今さらギリシャが一気に妥協するとも思えないが、余りに強硬な姿勢が目立っていたバルファキス財務相が辞任したことで、ギリシャ側はある程度譲歩すると予想される。メルケル独首相とオランド仏大統領が会談しギリシャに対して7日のユーロ圏首脳会議までに具体的な財政緊縮策を提示するように要請した。事態が進展することを期待したいところではあるが、これまでの流れから見て、スンナリと事が運ぶとも思えない。但し、ECBに対して7月20日に35億ユーロ、8月20日に32億ユーロの国債償還を控えている。ギリシャ国内の銀行の混乱が続けば、稼ぎ時である夏の観光シーズンを棒に振ることにもなりかねない。どのような歩み寄りになるかが注目されるところだ。

◆「日銀短観」は予想以上の好転内容、15年度設備投資が資産バブル以来の伸びになる可能性も

・「日銀短観(6月調査)」の大企業・業況判断DI「最近」は、製造業が3月調査「12」→今回「15」、非製造業が「19」→「23」に改善。3月調査「先行き」(6月予測)の製造業「10」、非製造業「17」、市場コンセンサス予想の「12」、「22」を上回る結果。今回の「先行き」(9月予測)は、製造業が「16」と更に好転、非製造業は「21」に悪化するが高水準。「小売」の業況判断DIが3月調査の最近「5」/先行き「13」から6月調査は最近「22」に大幅好転。「雇用判断DI」の“不足感”が強まっており、雇用増や所得増加への期待が一段と高まっている。製造業では、為替想定を3月調査時点の111円81銭→115円62銭に円安修正したが、依然として慎重過ぎる。最大の注目点は『設備投資計画』で、15年度計画が3月時点の前年度比5.0%増から今回は同18.7%増に大幅上方修正された。6月調査時点の伸びとしては04年度20.4%増以来の高い伸びである。04年度は最終的に同18.1%増の実績だったので、15年度の伸びが更に高まれば、資産バブル期の89年度以来の高い伸びとなる見通しだ。

(中島)

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