マーケットレポート

マーケットの視点

上海総合指数も落ち着き、ギリシャ問題も解決の方向が見え、世界株はリスクオンへ

◆今度は上海総合指数ショックが直撃し、日経平均株価は1万9000円割れ寸前まで急落

・先週は上海総合指数の急落で株式市場は大荒れの展開となった。日経平均株価は、2週連続の月曜日急落の後、7日は欧米株市場の下落幅が警戒していたよりは小さかったことでギリシャ債務問題に対して冷静さを取り戻し、前日比“264.47円高”となって先々週同様に順調に戻り歩調を辿るかに見えた。しかし、上海総合指数が1~3日で“590.307ポイント、13.8%”もの急落となった後も歯止めが掛からず、8日も前日比“219.933ポイント、5.9%”と急落したことで心理的動揺が広がった。日経平均株価も朝からジリジリと下げ幅を拡大し、後場早々に2万円の大台を割り込み、結局は前日比“638.95円安、3.1%下落”で「1万9737円64銭」の安値引けとなった。下落幅は13年6月13日の“843.94円安”以来の大きさ。円安に戻りかけた為替も一気に5月以来の120円/米ドル台、4月以来の132円/ユーロ台まで円高に振れた。

・9日も前日の安値引けを引きずり、米国株市場が大幅下落したこともあって急落して始まり、9時半過ぎには前日比“622.44円安”と前日の下げ幅を更新するような勢いで下げ、1万9000円割れも覚悟するほどの悲観色が漂った。しかし、上海総合指数が反転したことで主力株への買い直し機運が一気に広がり、反発地合いを強めて、最終的には一転して同“117.86円高”の高値引けで終わった。1日の変動幅は「740.30円」と13年5月24日の「1025.98円」(この時は高値:523.52円高、安値:502.46円安)以来の大きさ。急反発したものの、値上がり419銘柄に対し値下がり1406銘柄と売り優勢だった(8日は各々43、1835銘柄のほぼ全面安)。週末の10日も前場安値の前日比“135.35円安”から前引けにかけて急速に持ち直しプラスに転じ、後場早々に同“122.74円高”まで上昇後、再び下落に転じる不安定相場となり、結局は同“75.67円安”の「1万9779円83銭」、前週末比“759.96円安”で終えた。

◆上海総合指数は落ち着きを取り戻し、ギリシャ債務問題も解決の目途が立ち、リスクオンへ

・週明け13日の日経平均株価は上海総合指数が落ち着いてきたことによって前週末比“309.94円高”と大幅上昇し「2万89円77銭」と4営業日ぶりに2万円台を回復した。外的ショックに大きく揺さぶられたが、基本的には底堅い地合いであり、短期間で株価が戻ることを改めて確認出来たと言える。今週は、米国、中国の重要指標の発表が予定されているが、マーケットの波乱要因になれば、依然として買いのチャンスであることに変わりはないとみる。また、15日午後の黒田日銀総裁の記者会見での欧州、中国に関する発言にも注目したい。国内の経済指標では先週、「工作機械受注高(6月速報)」が発表された。外需が中国向けの急落で前年同月比10.9%減となったが内需が同41.4%増と引き続き高い伸びとなってカバーし全体では同6.1%増となっている。内需は中小企業向け補助金の効果が8~9月で切れた後が懸念されているが、現時点の設備投資計画は今年度下期を慎重に構えている企業が多いことから、むしろ内需が更に増勢傾向になる可能性は充分にあり得る。工作機械メーカーの株価に引き続き注目したい。

・ギリシャ債務問題に関して欧州では先週末から慌ただしい動きとなり、ギリシャ側が提出した再建案に関して11日にユーロ圏財務相会合、12日にユーロ圏首脳会議を開いて協議し結論を出すことになっていた。ギリシャ側の再建案は、ほぼ要望に沿う内容となっていたが、十分とは言えず、更に実行性を不安視する見方が強く結論が出ないまま会議は現地12日深夜に及び一時中断した。現地13日午前中から首脳会議を再開し長時間を費やした後、最終的にようやく妥協案をまとめ上げて合意に達し、ギリシャ危機脱出への目途が立った。15日までにギリシャが国会で確実に実行するための法案を決議することを条件に、EUが860億ユーロの追加支援を行う。これで20日に迫ったECBへの35億ユーロの国債償還も可能となり、当面はギリシャの財政破綻、そしてユーロ離脱は避けられることになりそうだ。これを受けて13日の欧米株市場は急反発に転じた。世界株市場は一気にリスクオン状態に突入しそうだ。

(中島)

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