DMI

由来
DMI(Directional Movement Index)は、RSIなどを開発したウェルズ・ワイルダーが開発したテクニカル分析です。
同時に表示されるADX(Average Directional Index)と呼ばれたり、日本語では「方向性指標」と呼ばれたりします。 RSI、ストキャスティクスなどの逆張り系指標の欠点である一方に傾く相場で役に立たなくなる問題点を補うために考案した順張り系指標です。
DMIはオシレータ系指標のチャートに分類されますがオシレータ系の指標でありながら、株価の方向性(トレンド)とその強弱を数値化するという考えに基づいています。
概要
DMIはDM、TR、ATR、DI、ADX、ADXRの6つにより構成されています。

  1. DM
    DM(Direction Movement 方向性)には+DMと-DMの2つがあります。
    それぞれ以下の式により表します。
    +DM = 当日の高値 - 前日の高値
    -DM = 前日の安値 - 当日の安値
    ※但しこの計算式には以下の条件が存在します。
      ・+DM < 0なら+DM = 0
      ・-DM < 0なら-DM = 0
      ・+DM > -DMなら-DM = 0
      ・-DM > +DMなら+DM = 0
  2. TR
    TR(True Range)は次の3つの中の最大値をとります。

    ・当日の高値−当日の安値
    ・当日の高値−前日の終値
    ・前日の終値−当日の安値

  3. ATR
    ATR(Average True Range)はTRのn本の単純移動平均です。
    ATRは以下の式により表します。

    ATR(n) = MA(TR,n)

      ※MA(TR,n) = TRのn本の単純移動平均です
      単純移動平均については、詳しくはローソク足の説明をご覧ください。

  4. DI
    DI(Direction Indicator)には+DIと-DIの2つがあります。
    +DIと-DIの差が相場の上昇、下落の強弱を推し量る基準となります。
    それぞれ以下の式により表します。

    +DI = (+DMのMA(n))÷(ATR(n))×100
    -DI = (-DMのMA(n))÷(ATR(n))×100

  5. ADX
    ADX(Average Directional Index 平均方向性評価基準)はDXのn本の単純移動平均です。
    ADXやADXRは相場のトレンドの向きを推し量る基準となります。
    DX、ADXは以下の式により求められます。

    DX = (+DI−-DIの絶対値)÷(+DI+-DI)×100
    ADX = MA(DX,n)

  6. ADXR
    ADXRは以下の式により表します。

    ADXR = (n本前のADX + ADX) ÷2
    ※本チャートでは、ADXRの表示は行いません。
通常nは14が用いられます。

チャートサンプル
DMIのチャートサンプルは以下のようになります。
DMIライン
パラメータ
・DMI算出期間nが変更できます。
売りサイン・買いサイン
以下に代表的な売買サインを示します。

売りサイン
概要
+DIが-DIを下抜け(売り転換) +DI(n-1) > -DI(n-1)
かつ
+DI(n) < -DI(n)
+DIが-DIを下抜き、+DIがADXより下(売り転換) +DI(n-1) > MDI(n-1)
かつ
+DI(n) < -DI(n)
かつ
+DI(n) < ADX(n)


買いサイン
概要
+DIが-DIを上抜け(買い転換) +DI(n-1) < -DI(n-1)
かつ
+DI(n) > -DI(n)
+DIが-DIを上抜き、-DIがADXより下(買い転換) +DI(n-1) < -DI(n-1)
かつ
+DI(n) > -DI(n)
かつ
-DI(n) < ADX(n)


DMIはトレンドが方向性を持っているときには明確なサインを出すと言われていますが、+DIと-DIの差が縮小し、ADXが低水準で推移する場合にダマシが発生してしまいます。