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【中国株レポート】上海宝信ソフト(ホウシンソフト、900926)

09.02.25

鉄鋼業などの情報化ソリューションスペシャリスト

 大型企業向けを中心とするソフトウエア会社。鉄鋼、非鉄金属、石油化学、都市交通、金融、行政などの分野で、オートメーション化・情報化ソリューションを提供する。中国最大の鉄鋼メーカー・宝鋼集団有限公司(宝鋼集団)が、上海証券取引所に上場する宝山鋼鉄股.有限公司(宝山鋼鉄)を通じて支配している。

 同社は鉄鋼業向けの製造実行システム(MES)、統合基幹業務システム(ERP)、データウエアハウスなどを主力製品とし、調達・生産・販売工程の情報化に体系的なソリューションを提供。計画からソフトウエアの設計・設置、工程を新設システムに合わせる技術サポートなどと総合的な解決案を一つの強みとしている。

業績は好調が続く

 08年6月中間期の業績は、売上高が前年同期比31.0%増の11.1億元、営業利益が同123.4%増の1.5億元、当期純利益が同106.0%増の1.2億元と大幅増収増益を達成した(中国会計基準、未監査)。主力のソフトウエア開発は売上高が前年同期比53.6%増と連結売上高の67.2%を占め、粗利益も同53.5%増と全体の67.9%に上るなど大幅増収益。高度道路交通システム(ITS)事業も同34.9%増収、同61.5%増益と好調で、連結売上高の9.9%、粗利益の9.0%を占めた。一方、低採算のシステムインテグレーション(SI)事業のウエイトを売上の20.5%から11.4%に減らしたことで利益率はむしろ好転、粗利益率は前年同期比1.3ポイント増の26.3%に達した。

 08年1-9月期業績も順調で、売上高が前年同期比23.1%増の16.7億元、営業利益が同80.1%増の1.9億元、純利益が同73.3%増の1.6億元だった。売上原価、販売費の売上高に対する割合がそれぞれ3.1ポイント、1.1ポイント低減し、利益構造も更に改善した。

鉄鋼業の再編を機に顧客ベースの拡大も

 08年6月中間期の宝鋼集団とその傘下企業向け売上は前年同期とほぼ変わらず約5割を占めた。宝山鋼鉄は2008年自動車メーカー向け冷延鋼板で50%を超えるマーケットシェアを誇る。自動車用鋼板は品質に対する要求が高く、同社の技術水準の高さをうかがえるが、宝山鋼鉄も工程・品質管理に上海宝信ソフトのMESなどを利用していることから、同時に上海宝信ソフトの技術力の高さを示すものとも言えよう。

 中国政府の鉄鋼業振興策はインフラ建設などを通じての内需拡大に加え、業界再編を柱とする。主目的の一つは、非効率的な企業の技術水準を上げることにあり、宝鋼集団が業界リーダーとして、再編で重要な役割を果たすだろう。新たな傘下企業の情報化・技術レベルの向上に向け、同社のMES、ERPソフトウエアなどを使えば、グループ内のネットワーク効果やスケールメリットを実現できる。したがって、業界再編は売上を伸ばすチャンスとなりそうだ。

 また、同社は石油化学工業、非鉄金属の冶金などの関連プラント業界、さらにITSや金融関連分野にも進出している。鉄鋼以外への事業拡大を通じて、景気変動の影響を受けやすい鉄鋼業界の好不況による業績変動の軽減を狙ったものだ。加えて、鉄鋼情報化事業の技術を活かし、徐々にシーメンス、ハネウエルなど海外企業が独占・寡占している電器機械産業関連のエンジニアリング請負ビジネスにも進出し始めている。

中国政府から「ハイテク企業」としての認定を受ける

 ITサービスの品質管理に関するISO20000シリーズと情報技術の安全水準に関するISO27000シリーズの認証を獲得し、「創新型企業」、「ハイテク企業」と「重点ソフトウエア企業」にも認定された。優遇措置として中国政府から一定の補助金を受領できるうえ、2008年に企業所得税率が10%、2009-10年に15%に引き下げられる。ERP、MESなどのソフトウエアはスイッチングコストが高いだけに顧客のロイヤリティも高い。営業の拡大に伴い、ソフトウエア開発で規模の経済も発揮でき、今後の成長に大いに期待できよう。

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