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【中国株レポート】万科企業(シンセンバンカキギョウ、200002)

09.03.18

沿海主要都市で展開する大手不動産デベロッパー

 同社は中国の珠江デルタ、長江デルタ、環渤海地域を中心に事業展開する大手デベロッパーとして、住宅開発、住宅管理などを手がけている。住宅開発事業は売上高の99%を占めており、地域別の売上高構成比は珠江デルタが37%、長江デルタが31%、環渤海が24%、その他が7\%(2008 年12 月期)。中国務院国有資産監督管理委員会の直接管理下にある中国華潤総公司が、華潤股フン有限公司などを通じて実質筆頭株主となっている。

08 年の業績は増収減益

 08年度業績は売上高が409.9億元で前年比15.4%増えたものの、純利益は同16.7%減の40.3億元にとどまった。配当金は10株当たり0.5元。08年に中国不動産市場が大きな調整に見舞われたにもかかわらず、同社は堅調な売上増を達成した。

 純利益の減少は、不動産市況の調整に対応し、13の在庫物件について価格下落のための引当金12.3億元を計上したためである。この分を除くと、純利益は前年比微増になる。08年の不動産販売実績では、活況だった07年に比べ、販売面積で9.2%減の557万平方メートル(m2)、成約金額は同8.6%減の478.7億元となったが、全国住宅市場に占める同社のシェアは、07年末より0.27ポイント増の2.34%に上昇した。

 また、08年末の手元流動性は年初より17.2%増の199.8億元で、資産負債状況が良好で、キャッシュフローも潤沢である。純負債比率は33.1%で、6月末より4.1ポイント低下し、健全な財務状況を維持している。

1-2月の不動産販売は大幅増

 万科企業の不動産販売は09年1-2月に急速な回復を見せている。1-2月の累計販売面積は前年同期比88.3%増の80.2万m2、累計成約金額は同77.9%増の60.8億元となった。成約金額の前年同月比の増加は08年5月以来である。深セン市を中心に全国の不動産取引が活気を取り戻しつつあることに加え、同社の販促強化や、中低価格住宅の開発戦略が奏功した。ただ販売促進の一環として販売価格が引き下げられたため、1月の平均販売価格は7657元/m2と、前月と前年同期よりそれぞれ422元/m2、386元/m2低下した。

09年は増益の期待

 深センの不動産価格は、当面回復が続くと予想されている。足元の販売回復の兆しに伴い、在庫物件の消化が進んでいる。加えて、広東省政府は3月初めに不動産市場の刺激策を発表した。廉価賃貸住宅への財政補助の拡大、エコノミー住宅建設の促進、不動産転売に係わる税金の減免、香港・マカオ住民の広東省での住宅購入の内国民待遇の付与などが盛り込まれている。

 一方、同社は昨年の不動産市場の低迷の中、潤沢なキャッシュポジションを維持する方針を堅持し、不動産市場の調整期に短期的な規模拡大を過度に追求しない姿勢を貫いており、経営の健全性と安定性を保った。この姿勢が最近の土地取得にも反映されている。08年10月以降、僅か2つの物件を増やしただけで、土地取得に慎重な姿勢をとった。この結果、土地取得代金の支払い圧力は比較的小さい。

 総じて、万科企業は08年に新規取得した土地面積が、持分換算で465万m2にとどまっており、07年より469万m2減少した。なお、増分の平均地価が2003元/m2で07年より低下したこともあり、今後はより安いコストでの開発ができると思われる。さらに、08年末時点では、先行販売済みでまだ計上されていない販売面積は346.4万m2、成約金額は273.4億元で、この分が09年の収益に計上される見通し。以上の要因により、同社の09年業績は08年を上回る可能性が大きいと予想される。一方、不動産市場の不透明性が残る中、予想外の景気低迷による不動産市況の大幅下落による業績の下振れリスクには留意したい。

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