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【5月31日の中国本土市場】

2017.05.31 17:26

 主要指数は深センB株を除き、小幅に上昇。上海市場はいずれも4日続伸し、上海総合指数が前営業日比0.22%高の3117.17ポイント、B株指数が0.04%高の320.96ポイント。深セン市場は深セン成分指数が0.05%高の9864.84ポイントと、わずかに反発した。だが、B株指数は4日ぶりに反落し、0.49%安の1081.08ポイント。両市場の売買代金は先週末比で約3%増加し、概算で3891億元だった。「滬股通」(香港経由の上海A株投資)は引き続き売り越しとなり、売越額は一気に13億3200万元に拡大。「深股通」(香港経由の深センA株投資)は今年2回目の売り越しとなり、売越額は2億1400万元に達した。

 先週末の夜に証券当局が大株主などによる持ち株売却の規制強化を発表。また、IPO(新規公開)承認も7社に減少した。これにより、需給不安がある程度緩和すると、端午節連休明けの本土市場では上海総合指数が小高くスタート。朝方に上げ幅を広げ、上昇率が1%を超える場面もみられた。本日発表の5月の中国製造業PMIがコンセンサスをわずかに上回る51.2となったことも支援材料になった。もっとも、その後は戻り売りに押され気味となり、指数は小幅高の水準でもみ合った。それでも月末となり、理財商品の満期到来、中央銀行による商業銀行への流動性検査などを警戒する動きもみられ、リスクオフの売りも目立った。

 両市場全体では値下がりが約1600銘柄、値上がりが約1300銘柄だった。アリババ・グループによる聯華超市(00980.HK)への出資計画を手がかりに、流通セクターが高い。聯華超市の親会社でもある上海百聯集団'A'(600827.SS)がストップ高。また、杭州解百(600814.SS)がストップ高、重慶デパート(600729.SS)が4.87%高となった。引き締め政策により大手デベロッパーのシェアが高まるとの見方から、緑地HD(600606.SS)が6.13%高、万科企業'A'(000002.SZ)が3.45%高、華夏幸福基業(600340.SS)が2.47%高など、大型の不動産株が堅調。また、日照港(600017.SS)が1.65%高、上海ポート(600018.SS)が1.44%高など、港湾株が買い進まれた。

 一方で川上の油田・ガス田開発の関連銘柄が利益確定売りに押された。中石化石油工程技術服務'A'(600871.SS)が5.10%安、海洋石油工程(600583.SS)が3.33%安。医薬セクターの多くが軟調に推移し、上海現代製薬(600420.SS)がストップ安、瑞康医薬(002589.SZ)が5.96%安、山東新華製薬'A'(000756.SZ)が3.48%安。

 なお、B株市場は上海、深センでやや異なった。上海B株は値上がり数の方が多く、上海百聯集団(900923.SS)が上昇率1位の6.38%高で、指数の上昇に寄与した。一方、深センB株は下落銘柄が目立ち、農林水産株の中魯遠洋漁業(200992.SZ)が下落率1位の8.31%安に沈んだ。(中国部・畦田)

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