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【11月27日の香港市場】

2018.11.27 17:57

 主要指数は小幅に反落。ハンセン指数は前日比0.16%安の2万6331.96ポイント、中国企業指数(旧H株指数)は0.05%安の1万515.30ポイントだった。メインボードの売買代金は前日比で約6%増加し、概算で784億900万HKドル。「港股通」(本土からの香港株投資)は上海経由が5億3500万元の売り越し、深セン経由は8700万元の買い越しだった(注文ベース:買注文と売約定の差)。

 好調な年末商戦を材料に前日の米国株市場は主要3指数がそろって上昇。商品市場でもニューヨークWTI原油先物が反発した。もっとも、2000億米ドル規模の中国製品に対する25%の追加関税を予定通り年明けに適用する見通しをトランプ大統領が示したことで米中摩擦懸念が意識され、本日の香港株市場は主要指数が小安く寄り付き、朝方にやや下げ幅を広げた。その後は買い戻しも入り、ハンセン、中国企業の両指数はもみ合いを経て小幅反落で取引を終えた。

 中国の石油製品価格の引き下げ観測から、中国海洋石油(00883.HK)が2.03%安、安東油田服務(03337.HK)が2.00%安、中海油田服務(02883.HK)が0.96%安など、一部の石油株が軟調。食品大手の康師傅(00322.HK)は17.73%安と急落し、7-9月期の利益率低下と今後の競争激化が嫌気された。利益率低下懸念から同業他社も売られ、統一企業中国(00220.HK)が12.50%安、中国旺旺(00151.HK)が1.69%安、親親食品集団(01583.HK)が0.86%安。外資銀行への規制緩和による競争激化懸念から、上場地銀大手が下落。浙商銀行(02016.HK)が7.30%安、江西銀行(01916.HK)が2.05%安に沈んだ。

 一方で大型IT株のテンセント(00700.HK)が1.94%高と続伸し、ハンセン指数の下げ幅拡大を防いだ。前日の米国ハイテク株の上昇とスマホ決済でのLINEとの提携合意などが好感された。スマホ部品大手の瑞声科技(02018.HK)と舜宇光学科技(02382.HK)も後場で買われ、それぞれ2.99%高、2.51%高でハンセン指数構成銘柄の上昇率1~2位に入った。国内セメント価格の上昇が伝わり、西部セメント(02233.HK)が3.41%高、安徽海螺水泥(00914.HK)が0.87%高など、セメント大手が堅調。

 個別では、航空ITソリューション大手の中国民航信息網絡(00696.HK)が6.51%高。バリエーション面に注目した米系大手投資銀行によるポジティブレポートが買い材料になった。また、産婦人科病院を経営する和美医療(01509.HK)は値動きが荒く、最終的に0.90%高で取引を終えた。人類史上初の「ゲノム編集女児」が中国人研究者の手により誕生したとの観測報道が伝わり、法令・倫理違反などを理由に中国当局・専門家・メディアなどが厳しく批判。関連を疑われた同社は前場で大きく下げたが、その後、同研究者に与えたとされる認可は偽造されたとの見方も浮上し、最終的にプラス圏で引けた。(中国部・畦田)
 
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