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【12月27日の香港市場】

2018.12.27 18:06

 クリスマス連休明けの香港市場は、主要指数がそろって続落。ハンセン指数は前営業日比0.67%安の2万5478.88ポイント、中国企業指数(旧H株指数)は0.71%安の9991.06ポイント。メインボードの売買代金は連休前の終日取引日だった12月21日に比べ約38%減少。「港股通」(本土からの香港株投資)はクリスマス連休と年末年始の祝日にともない12月25日から停止。再開は来年1月2日を予定している。

 ニューヨーク市場はダウ平均が5日ぶりに大幅反発。これを好感し、香港市場の主要指数は高く寄り付いた。朝方発表された11月の工業企業利益は前年同月比1.8%減で、ここ3年ほどで初めてのマイナス成長となったことが嫌気され、主要指数は上げ幅を縮めたものの、前場は堅調に推移。こうしたなか、華為技術など中国通信機器メーカーの製品を米国企業が購入することについて、トランプ大統領が早ければ来年1月にも禁止を命じると外電が報道。香港市場の主要指数は後場に入ると下げに転じ、本日の安値圏で取引を終了した。中国企業指数は約2カ月ぶりに1万ポイントの大台を割り込んだ。年末が近づいているうえ、「港股通」が長期停止となっていることから本土マネーの流入もなく、メインボードの売買代金は低水準にとどまった。

 ハンセン指数の構成銘柄では、中国石油化工(00386.HK)が下落率2位の4.68%安。親会社グループ企業の重役2人が職務停止となったことが明るみとなり、これが嫌気された。職務停止は理由不明であるものの、中国共産党は決定であり、汚職や不正に対する投資家の警戒感が強まったもようだ。吉利汽車(00175.HK)は下落率4位の3.18%安。今月に入ってから21日間の乗用車販売台数が、日平均で前年同期比29%減となり、うち吉利汽車は44%減だったとの報道が流れ、これが売り材料となった。

 こうしたなか、原油相場の上昇を好感し、中国海洋石油(00883.HK)が0.51%高。マカオのカジノ株も堅調で、サンズチャイナ(01928.HK)が0.15%高、銀河娯楽(00027.HK)が0.10%高。「港珠澳大橋」が開通した影響で、マカオを訪問する旅行者が12月は前年同月比で20%増加するとの予測を基に、カジノ収益は同8~16%増が見込めるとアナリストが指摘し、これが手がかりとなったもようだ。

 そのほかの銘柄では、哈爾濱電気(01133.HK)が56.00%高。親会社が哈爾濱電気の上場廃止を目的とした公開買付(TOB)を計画していると発表し、提示価格に近づくかたちで急騰した。ただ、公開買付が実施されるには複数の前提条件をクリアする必要があることを反映し、本日の終値は提示価格を14.47%下回っている。

 中興通訊(00763.HK)は前場にかけて堅調だったものの、同社製品がトランプ大統領の購入禁止命令の対象になっていると報じられたことを嫌気し、3.43%安で終了した。(中国部・千原)
 
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